たんぱく質が豊富な肉や魚をしっかり食べることはダイエットの基本のキ。冷蔵庫に作りおきがあれば、アレンジするだけでメーン料理がすぐに完成します。「体にいい魚をもっと食べたい」という人や、「ボリュームのある肉料理を食べたい」という人にお薦めのレシピです。
正しいダイエットとは“体脂肪を減らして筋肉を維持すること”。そのためには筋肉の材料となるたんぱく質をとることが重要だ。1年で26kgの減量に成功した料理研究家の柳澤英子さんは、糖質を控え、たんぱく質や食物繊維をしっかりとったところ、筋肉量を落とさずにダイエットに成功したという。
たんぱく質豊富な食材といえば肉、魚、卵、大豆製品だが、魚料理は苦手だし鮮度も下がりやすくて心配……という声も。「魚は買ってきたらすぐにひと手間かけて調理するのがお薦め。冷蔵庫で3~4日持つから多めに作っても大丈夫」(柳澤さん)。冷蔵庫にすぐに食べられるものがあるのは心強い。「少し手を加えるとベースの料理とはまったく違う料理になるから、飽きずに食べ切れます」(柳澤さん)。
柳澤さんの真骨頂のびっくりするほど簡単でおいしい魚と肉の料理を紹介しよう。
やせる! 作りおきのポイント
● 主食を食べ過ぎないために塩分は控えめに
● ベースの料理はシンプルな味付けに
● アレンジ料理には野菜をたっぷり使う
作りおきするとおいしさアップ メカジキ
メカジキは夏が旬。カジキ類の中ではメカジキに脂質が多くパサつきにくい。体内でビタミンAに変わり、目や皮膚の健康を維持するレチノールや、細胞の酸化を防いだり、血流を促す働きのあるビタミンEを魚では比較的多く含む。
身がしっとりとおいしくなる メカジキのゴマ味噌マリネ
作りおき【保存 冷蔵庫で3~4日】
1食分・238kcal、塩分2.1g、糖質3.4g
材料(4食分)
メカジキ …………… 4切れ(320g)
長ネギ …………… 1/2本
【A】
味噌、酢 …………… 各大さじ2
白練りゴマ …………… 大さじ3
顆粒和風だし …………… 小さじ2
塩 …………… 少々
水 …………… 大さじ2
【作り方】
1. メカジキは一口大に切る。長ネギは斜め薄切りにする。
2. 耐熱皿に長ネギを敷き、その上にメカジキを並べ入れ、Aを混ぜ合わせてかける。ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で4分間加熱する。
3. メカジキの上下を返して、再びふんわりとラップをかけて2分間加熱する。
洋風に焼くとレパートリーが増える! サバ
種類や取れた季節によって差はあるが、脂質が多いのが特徴。なかでも動脈硬化や脂質異常症を予防するn-3系脂肪酸を多く含む。また、エネルギー代謝をサポートするビタミンB群や、貧血を予防する鉄も比較的多く含む。
フライパンで焼くと片付けがラク サバのガーリック焼き
作りおき【保存 冷蔵庫で3~4日】
1食分・281kcal、塩分0.6g、糖質0.8g
材料(4食分)
サバ …………… 半身2枚
【A】
ニンニクのすりおろし …………… 小さじ2
塩 …………… 小さじ1/4
コショウ …………… 少々
オリーブオイル …………… 大さじ2
【作り方】
1. サバの半身は1枚を3等分に切り、バットなどに入れる。Aを混ぜ合わせてサバにまんべんなくまぶす。
2. フライパンにフライパン用のホイルシートを敷き、サバを皮目を下にして並べ入れ、中火にかける。焼き目が付いてきたら裏返し、蓋をして弱めの中火で5分間ほど焼く。
※ 魚焼きグリルで焼いてもよい。オーブンの場合は180℃で15分間が目安。

料理研究家
2011年、52歳のときに独自の食事法を始め、1年後には体重が26kg減の47kgに。忙しい人でも苦にならずに作れる簡単でおいしいレシピが好評。『やせるおかず 作りおき』シリーズ(小学館)は累計236万部超の大ヒットに。
取材・文/村山真由美、写真/三村健二、レシピ考案・料理/柳澤英子、スタイリング/肱岡香子、栄養計算/茂木亜希子(食のスタジオ)、デザイン/ビーワークス、構成/大屋奈緒子(編集部)
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