忙しい人にも5分で伝わる やわらか論理力
POINT
・「テーマ」と「結論」から話す
・「気持ち」フレーズで心に訴える
論理的なだけでは反発も。受け入れたくなる「やわらかさ」を
「相手が理解できるように論理的に話すことが必須」と言うのは富樫佳織さん。「ですが、論理的なだけでは冷たい印象で、反発を生むことも。『受け入れて』もらうためには、やわらかさも必要です」。
仕事で感じがいい人と思われるには、ムードメーカー的な明るさだけでなく、協力したいという気持ちを引き出すことも大切だと富樫さん。「“やわらか論理力”なら、その“共感”も生み出せます」。
4つのシンプルロジック+やわらかフレーズで完成! 話は5つのパートにまとめる
「情報番組は冒頭でテーマと結論を述べ、視聴者を最後まで見たいという気持ちにさせます。ビジネストークも同じ。テーマと結論を先に言って、相手を引きつけて」。
テーマ
「~したい」とはっきりと!
自分が今から何を、何のために話すのかを最初に伝える。「相談『したい』など、自分の話す目的を表現する言葉で結びましょう」。
結論
話の落としどころを共有
「休みを取りたい」など、会話で導きたい結論を。「話の落としどころが分かると、その後の説明が格段に頭に入ってきます」。
数字
話に具体性を持たせる
なぜその結論になるのか、客観的に根拠を示す数字を入れる。「『調べて話している』という証拠になり、聞き手に安心感を与えます」。
状況
相手が許可したくなる情報を提供
YES/NOやアドバイスなどを決めるのに必要な情報を。「グチや個人的感情が出ないように注意。事前にスマホのメモでまとめるなどして」。
+気持ち
気持ちのフレーズで「共感」を伝える
「『気持ち』のフレーズで、相手への気遣いや自分の率直な思いを伝えると、『協力したい』と心を動かし、仕事やお願い事がスムーズになります」。会話の最後に加えると、やわらかいイメージで締めくくれる。

愛知淑徳大学准教授
テレビディレクター、番組プロデューサーとして、多くの番組制作に携わった後、この春から現職に。著書は『やわらかロジカルな話し方』(クロスメディア・パブリッシング)。
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