脳のキャパを「忘れてはいけないこと」に割り振るのをやめよう
忙しいと漠然と思っているのに、改めてすべきことを整理してみると、実は思ったほど作業量は多くなくて、「私、どうして忙しいって思っていたんだっけ?」と思うことはありませんか?
「忘れないようにしないと!」とか「やらなきゃ」というというぼんやりとしたプレッシャーが心の負担になり、すべきことを後回しにしてしまったりすることはよくあることです。このような、やらなければいけない、漠然とした頭のなかのモヤモヤを手帳に定期的に書き出していく習慣をつけるだけで、創造的で生産的なことに頭を使えるようになります。
具体的には週に1度のタイミングで、次のような項目を手帳にリスト化する時間を設けてみましょう。私の場合は月曜の朝、始業前に行うことを習慣としています。
◎ やりかけプロジェクト
◎ 将来やりたいけどまだ手つかずのこと
◎ 提出しなければいけない課題
◎ 読む必要がある/読みたい本
この項目に沿って、今気になっている「モヤモヤ」を一旦全部書き出してしまうのです。ポイントは「今週中にできないんじゃないかな?」などと考える必要はなく、気になったことはとにかく全部書きだすことです。頭の中を絞りきるようなイメージです。あとは1週間、折に触れてこのリストを眺め、終わったものを赤線でどんどん消していったり、さらに必要になった作業を追加したりしていけば、それがそのままあなたの頭の中の代わりをしてくれますよ。
ひとり手帳と向き合う時間を定期的に作ることによって、「追われている」焦燥感、不安感を手放してしまいましょう。一呼吸置いてよく考える。それだけでバタバタはたいてい解決してしまうのです。ぜひこの方法であなたの頭の中の「モヤモヤ」を退治してみてくださいね。
※第3回 「『使いこなせない』を防ぐ、手帳記入の最初のルール」は明日1月6日の配信です。

池田千恵(いけだ ちえ)
朝の時間を活用した思考整理/情報発信/時間管理/目標達成手法を著書や講演、企業研修などで伝えた経験をもとに、経営戦略としての朝活用を支援する、「株式会社 朝6時」を創業。企業や自治体に朝型勤務導入コンサルティングを行っている。ベストセラーとなった『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)は、朝4時に起きる「ヨジラー」急増のきっかけとなる。『「ひとり時間」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)、『朝活手帳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など時間管理、手帳術に関する著書多数。