MB厳選! 今月のおすすめファッションアイテム

 本連載では、MBさんがDUALパパのために厳選したアイテムを、毎回「5000円」「1万円」「2~3万円」の予算別にご提案します。どんなアイテムを買ったらいいか分からないという方は、ここからチェックすればバッチリです!

 ただし今回は価格のバランスが難しかったため、1000円台から4万円台まで、4つのアイテムをチョイスしてもらいました。

【5000円】ユニクロ「スウェットプルパーカ」3229円(税込)

MB 僕はパーカーが好きで、色々なブランドのパーカーを持っているんですが、一番コスパがいいと思うのがユニクロです。実はユニクロの生産担当者と、「ユニクロのパーカーはなぜいいのか?」ということについてじっくりと話したことがあるのですが、かなり考えられて作られていることが分かりました。

 ファッションブランドは、新しいデザインのアイテムを開発するとき、まずサンプルを作ります。1stサンプル、2ndサンプル、3rdサンプル、4thサンプルと、修正をかけながら完成に近づけていきます。「袖が甘いからもうちょっと細くしよう」とか、「フードを小さくしてみよう」とか、「素材を変えてみようか」といった具合です。

 ただ、一般的なデザイナーズブランドは、2ndくらいでサンプル作りは終えるんです。サンプルは作れば作ったぶんだけコストになるので、大体どこのブランドも2ndで完成させようとするし、やったとしても3rdまで。4thまで行くことはほぼありません。

 そんな中、ユニクロのパーカーはサンプルをどれだけ作っているかというと、なんと100以上なんです。

―― 桁外れの数ですね…。

MB 彼らは、パーカーを作るに当たって、市場に出ているあらゆるパーカーを研究しました。そして、街でパーカーを着ている人を見てかっこいいと感じたときに、何がかっこいいのかを考え抜いたんです。そして出た答えが「フード」だったそうです。

 フードを徹底的に研究して、彼らが行き着いたのが「パーカーのフードが立ち上がっている状態が一番きれいに見える」ということでした。サンプルを何度も作り、1回洗った状態、2回洗った状態、何回か着た状態、それぞれでフードの形を検証したそうです。

 顔回りに布があると小顔効果が働いて、相対的に手足が長く見えます。体形をきれいにみせるための一つの手法として「フードを大きめに作る」というテクニックもあり、そういう商品は既に市場に結構ありました。

 でも、フードにボリューム感を持たせると、洗濯したときにフード部分が乾きづらいという問題も出てきます。そこでユニクロは、フード部分だけ素材の混率を変えて、乾きやすくするという手法を編み出しました。下の写真の製品表示を見てください。本体とリブ部分、フード裏でそれぞれ素材の混率が違うことが分かると思います。

 形もきれいだし、ケアも楽。スウェット自体の素材も、とてもいいものを使っています。3000円前後という価格を考えると、これにコスパで勝る商品を作るのは不可能に近いと思います。