家事代行も「使ったことがある」が7割

 続いて、家事代行利用調査の結果をお伝えします。まず、「家事代行サービスを使ってことがありますか?」という質問に対して、「ある」と答えた人がベビーシッターサービスと同様に70%代に上りました(「ある」が70.7%、「ない」は29.3%)。

 「家事代行サービスは、どのくらいの頻度で利用していますか?」という質問に対しては、「2週に1回」が最多の26.4%、「不定期(必要に応じて)」が20.8%、「週1回」が15.1%、「1カ月に1回」が13.2%という結果に。1回当たりの利用時間は、「約2時間」が49.1%、「約3時間」が45.3%でした。

 「いつ利用していますか?」という質問に対しては、「平日など勤務日の日中(留守中)」が41.5%で最多でしたが、「休みの日(在宅時)」に利用しているという人も34%いました。これは、「家事代行は利用したいけれど、留守時に他人を家に上げることには抵抗がある」という人が多いことの現れかもしれません。

 「家事代行サービスを新規で選ぶ際に重視していること」を聞いたところ、ベビーシッターと同様に、1位はやはり価格に関するもので、「利用料金が手ごろ」(64%)でした。

 先述したようにベビーシッターも同じ質問に対する回答の1位が「価格」でしたが、36.8%とそれほど高くなく、2位(「子どもや自分を含む家族との相性がいい」、31.3%)との差もそれほど大きくなかったのに対し、家事代行では、2位の「スタッフに対する研修体制がしっかりしている」(37.3%)と大きな差が開きました。家事代行は価格が決め手という人が圧倒的に多いようです。

 ちなみに、日経DUALでは、近々、家事代行サービスの上手な活用法に関するミニ特集を計画しています。今回のアンケートで寄せられた読者の活用術なども、そちらで詳しく紹介していきます。ご期待ください。

取材・文/日経DUAL編集部 イメージ写真/鈴木愛子、PIXTA

プロフィール(登場順)

武田佳奈(たけだ・かな)
武田佳奈(たけだ・かな) 野村総合研究所 未来創発センター 未来価値研究室 上級コンサルタント。2004年、慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程を修了。同年、野村総合研究所に入社。以来、官公庁の政策立案支援、民間企業の事業戦略立案や新規事業創造支援などに従事。2018年4月より現職。専門は、女性活躍推進や働き方改革などの企業における人材マネジメント、保育や生活支援関連サービス産業など。著書に『モチベーション企業の経営』(東洋経済新報社)、『東京・首都圏はこう変わる!未来計画2020』(日本経済新聞出版社)がある。
大嶽広展(おおたけ・ひろのぶ)
大嶽広展(おおたけ・ひろのぶ) 船井総合研究所 医療・介護・福祉・教育支援本部 保育・教育支援部 部長。2004年に成蹊大学工学部経営情報工学科を卒業後、船井総合研究所に入社。2006年に船井総研で初めて保育業界のコンサルティングをスタートさせ、2008年にチームリーダーに昇格。その後、2017年にグループマネージャーに昇格し、現在は保育園・幼稚園から大学、短大、専門学校まで保育教育分野全体の統括を担う。