教育にまつわる情報に対しては、「それもありだね」くらいがいい
今、RAG FAIRでは毎年、メンバーの子どもが通っている保育園で歌っているんですよ。今年で3年目。うちの息子も来て、目の前で聴いていました。これは幸せでしたね。アカペラで、子ども向けの音楽も歌えるのがRAG FAIRのいいところだなって思います。
今はそれぞれ別の仕事を持っているので、メンバーがそろって活動するのは年に1、2回くらい。だから純粋に、喜ばれることをやるのが楽しいねって思えるんです。全員子持ちで、RAG FAIRも今や大家族。保育園のステージの後にみんなでメンバーの家に行って、子どもたちと遊んで、夜は串カツ田中でご飯を食べて帰る。小さな幸せですけど、それが一番いいなと思っています。
父の絵の師匠がかつて、「平凡は、非凡よりもやや難しい」って言ったそうです。すてきな言葉だと思いました。
世の中に出ているいろんな教育の情報って、全部合ってますよ。ただ、「うちも〇〇しなくちゃ」じゃなくて、「それもありだね」っていうぐらいのほうがよっぽどいいなと思います。だって我々だって、これまでにちょっとは悪いこともしたでしょう? それでもこうして大きくなって、ちゃんと仕事をしている。
思いと計画と努力したい気持ちがあれば、将来、息子がどんな道に進んでも構いません。自分がやっていることに誇りを持っているのであれば、こんなにすてきなことはありませんから。
(取材・構成/日経DUAL編集部 谷口絵美 写真/鈴木愛子)
