遊びを展開するのはあくまでも子どもです。私自身も保育園や幼稚園のネイチャープログラムでは、子どもの興味に合わせて即興でプログラムを変えていくことも多いです。もちろん「今日はこれを見なかったら絶対にもったいない」みたいなものがある場合は別ですが。
幼稚園や保育園では、「今日は何しようか」の声かけから始めます。事前に子どもたちに宿題を出して、園庭でやりたいことを考えてきてもらって、子どもたちにプレゼンしてもらうこともあります。
ある園では、マンモス園のためなかなか園外に出られないうえに園庭は他年齢の園児でいっぱいのため、色々な制約の中で遊ばなくてはなりません。子どもたちに「園庭でやりたいと思っているけど、やっちゃダメって言われたことなあに?」と聞きました。すると、色々出てきましたよ。「ここは入っちゃいけない」「ここは登っちゃいけない」みたいなルールは結構あります。子どもにそうやって聞くと、これまで「何やりたい?」と漠然と聞いただけでは、サッカーや鬼ごっこしか出なかったのに、「木にロープをかけてブランコを作りたい」など想像の幅がぐんと広がった答えを導き出せます。
静と動のバランスを考えてうまく誘ってあげる
親子で遊ぶ場合は、そこまでしなくてもいいかもしれませんが、最初に「何をやりたい?」と聞いてあげるのは大切です。
私は、自然遊びを大きく下記のように分類しています。
・つくる
・聞く
・かく
・採取
・冒険
・集める(コレクション)
実はこの「静」と「動」のバランスが大事です。「静」ばかりで「動」がないと、動き足りずに夜寝付けなかったり、遊び足りずにわがままを言ったりすることも。一方で「動」ばかりだと、本人の気持ちとは裏腹に、疲労から集中力が下がり、ケガをしたり、夢中のあまり熱中症になったりする危険性もあります。