音楽、図工、演劇など芸術教育は専任の先生が必要
一方で教育者の立場からすると、小学校で、特に低学年での芸術教育は指導者不足という現状があります。
というのも、幼稚園や保育園までは音楽も演劇も先生たちが楽しく教えられます。小学校でも教科の専任の先生だと技術を持っているのでよいのですが、恵まれた自治体でも図工や音楽などを専任の先生が教えるようになるのは、高学年から。すると低学年のうちは担任の先生が教えることになります。
もちろん担任の先生が教える良さもあります。ただ、芸術教科は得手不得手が出やすい。だからある意味、当たり外れが非常に大きくなる。先生が不得手だった場合、子どもたちはさらに、苦手意識を持ってしまうかもしれません。
理想の解決策は、各学校に音楽、図工、演劇の専任の先生を配置し、その先生方が担任の先生と一緒に授業をすること。
それができるのであれば、恐らくどの教育者も納得するでしょう。そのためにはやはり、予算が必要になってしまうのですが。
またコミュニケーション教育として演劇を支持する層は増えてきているのですが、これまでにも何度もお話ししているように、教育はトレードオフなのです。何かを採用したら、何かをやめなければなりません。予算も時間も同じように。