「病気になったのは、あなたのせいじゃない」と患児に伝えて
―― 親が闘病中の子どもたちにすべき、最も大切なことは何でしょうか。
田川 「病気になったのはあなたのせいじゃないよ」「あなたが一番好きだよ」と伝えることではないでしょうか。
また、はるかの様子からはいつも「家族と一緒にいたい」という強い気持ちが伝わってきました。できる限りのことをしたつもりですが、彼女があれほど望んでいたのだから、もっと仕事をやりくりして、一緒に過ごす時間を作ればよかったという思いもあります。
子どもは重い病気と闘う間も、家族や友人に囲まれて楽しく、子どもらしく生きる権利があります。私は、はるかと過ごした経験を踏まえて、「こどもホスピス」で子どもたちの権利をサポートしたいと考えています。
取材・文/有馬知子
田川尚登 たがわ・ひさと
