株式投資は2種類ある
「値上がり益を追求する株式投資は『この株は値上がりする』と狙いを定める、いわば“狩り”のようなもの。タイミングをうまく捕えられれば大きな利益を得られますが、暴落という猛獣に襲われると大損害を受けることもあり、とても不安定。始終株価が気になり、本業に差し障りが出る人もいるかもしれません」。
一方、優待投資は“農業”のようなものだと桐谷さんは例えます。「優待銘柄を買って種を蒔いておけば、年に1~2回、優待品という“収穫”が得られます。優待品が届くと満足感に浸れ、株価の動きもあまり気にならなくなるのもメリットの1つ。精神的な安定を保ちながら、ストレスなく投資を続けられます」。
株式市場に上場している銘柄は約3700社。この中から投資先の銘柄を選ぶのは難しいもの。「でも、優待品の内容やお得度を基準に投資先を考えると、銘柄はぐんと選びやすくなります。これも優待投資のメリットの1つです」。
暴落に対する耐性を期待できることも、メリットの1つかもしれません。「優待品が気に入れば、個人株主はそうそう株を手放したりしません。そのため人気が高い優待銘柄は、投資環境が悪化した時でも、株価があまり下げないケースも見受けられます」。
例えば日本マクドナルドホールディングス。「3年前の2014年に不祥事があって大赤字となりましたが、株価はあまり下がりませんでした。年2回もらえる優待の食事券を目的に保有している個人株主が多く、優待を失うのが嫌で売らなかったためと見られます」。
また、優待人気が高まっている理由として、「投資のハードルが低くなっていることも挙げられます」。優待を受けるには、株の最低売買単位である1単元を購入する必要があるのが一般的ですが、この売買単位を引き下げた企業も多数あります。「以前に比べ、少額で優待を得られる銘柄がずいぶん増えました」。

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