友達の家に行ったらお兄ちゃんがゲーム機で遊んでいた。そんなことをきっかけに「ゲーム機が欲しい」と言うようになる子もいるでしょう。一方で「幼児期からゲーム機は早い」と感じる家庭もあるのでは。そんなとき、子どもの「欲しい」「遊びたい」にどのように対応すればよいのでしょう。江戸川大学メディアコミュニケーション学部講師の松尾由美さんに話を聞きました。
【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け
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子どもがゲームで遊ぶことへの漠然とした不安
家にゲーム機がない家庭の子どもでも、友達の家に遊びに行ったときなどにゲーム機の存在を知り、欲しがるようになる子も出てくるかもしれません。こうしたデジタルゲーム(以下ゲーム)との付き合い方や方針は家庭によって違いがありますが、中には「子どもがゲームで遊ぶことが、何か嫌」「悪い影響があるのでは?」などと漠然とした不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。親は幼少期からのゲームについて、どのように考えればよいのでしょう。
「わが子のゲームデビューに慎重になる親の気持ちはよく分かります」と話すのは、ゲームやSNSといったメディアとの付き合い方に詳しい江戸川大学メディアコミュニケーション学部講師の松尾由美さんです。松尾さんは4歳の子どもを育てる母親でもあります。
「大人でもゲームに夢中になって寝不足になってしまう人もいるほど、ゲームは魅力的で楽しいものです。幼い子どもであればなおさらコントロールは難しいのではという懸念はその通りだと思います」
だからといってゲームを頭ごなしに否定し、遠ざけることがよいとも思わないと松尾さん。
「ゲームで遊ぶことを『ダメ』と言って遠ざけても子どもは反発しますし、子どもが興味を持っている以上、頭ごなしに否定することがよい方法とも思えません。また、研究によってゲームで遊ぶことによるメリットも明らかになっているなど、実はゲームは親にとって『厄介』な面があるだけではないのも事実です」
「大事なのは親がゲームの特徴を理解した上で、遊ばせるにしても遊ばせないにしても、そこに深く関わっていくこと」だと松尾さんは言います。
ゲームの特徴、そして幼児期からのゲームとの関わり方の是非や、付き合い方、さらにはゲームで遊ぶことのメリットなどについて詳しく聞いていきます。
・人間関係を広げるのが苦手な子にとっては、ゲームはよいツールになり得る
・ゲームで身に付く能力も。遊ばせないと取り返しのつかないことになる?
・ゲームとのいい距離の取り方、最終ゴールはどこ?
