こんにちは、治部れんげです。今回は本連載の特別インタビュー編をお送りします。家事労働の経済価値について問いかけ、大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系、2016年秋放送)。ドラマが提起した問題を受け、夫婦の「公平な家事分担比率」を試算した書籍『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』(毎日新聞出版・白河桃子&是枝俊悟著)が、共働きカップルの間で話題になっています。共著者で、ご自身、共働きパパのエコノミスト・是枝俊悟さんに、執筆の動機や夫婦の家事育児分担について聞きました。
エコノミスト

年収500万円の場合、妻の時給は2500円
治部(以下、――) 家事労働を経済的に計って「見える化」することの意義は何でしょう。
是枝さん(以下、敬称略) まずは事実を知ることが大事だと考えています。日経DUALの読者層は共働き夫婦と聞いています。本に書ききれなかった共働きバージョンの「望ましい家事育児分担比率の試算表」をお見せしたいと思います。
私の試算では夫600万円、妻400万円などある程度の年収差があっても、夫が担うべき家事・育児比率は4割を超えます。正社員で働いている妻の時給は高く、フルタイム勤務で年収500万円なら時給2500円、同400万円なら時給2000円ほどになります。時短勤務を行うと収入は減るのですが、家事・育児にそれだけのコスト(時給2000~2500円)がかかっていることは、なかなか認識されていません。この事実を知ることが、第一歩だと思います。

治部さんの記事も収録した日経DUALがついに雑誌に!
2013年12月の創刊以来、反響が大きかった記事を
ぎゅっと一冊に収録したリアルマガジンを発売!
『日経DUAL Special!』 (税込810円)
● 意欲を伸ばす “教えない"早期教育
● 家事代行サービス 2017ランキング発表
● 学力アップのリビング&子ども部屋
● 子どもの英語学習 スタート!
● ダブルインカム 最強の貯め方・使い方
● 小島慶子さん、中田敦彦さん、眞鍋かをりさん、魔裟斗さん&矢沢心さんの連載