単に「テストでいい点が取れる」というのではなく、好きなことを自分で見つけて学べる子に育つには? わが子の可能性を伸ばすためのノウハウをまとめた日経DUALの書籍『「頭がいい子」が育つ家庭の8つの習慣』が好評発売中です。発達心理学・保育学の専門家で、「おかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」「こどもちゃれんじ」などの監修も手掛けたお茶の水女子大学名誉教授の内田伸子さんが、忙しい共働きの親が家庭でできる関わり方を教えてくれています。
この連載では、子育ての「こんなとき、どうすればいい?」という問いに、内田さんが6回シリーズで答えます。
子どもの「考える力を養う」のが、難しい
子どもにじっくり考えさせることは、成長につながる大事な機会だと、書籍『「頭がいい子」が育つ家庭の8つの習慣』で、内田さんは伝えています。親がいつも正解を与えていると、子どもは何も考えずに正解を得られるため、「指示待ち」になってしまうと指摘。子どもが「○○はなんで?」と聞いてきたら、答えを与えるのではなく、一緒に考えてみることが大事だと説きます。

とはいえ、実際にわが子に考えさせようと試してみても、子どもが考えるのを嫌がったり、予想とは違う方向に進んでしまったりと、うまくいかずに悩む親は多いようです。
小2の子どもが「〇〇はなんで?」と質問をしてきました。考える楽しさを知ってほしいと思い、「なんでだろう? 考えてみようよ」と返事をしたのですが、子どもは「早く答えを教えてよ!」と怒り出してしまい、うまくいきません。「考えても分からないから聞いているのに」と怒ったり、親がすぐに答えないと「じゃあ、もういいよ」とふてくされたり。また「スマホで調べてよ」と言われることも……。
夫は「そのうち理科で習うよ」などと答えるのですが、それも正解だとは思えません。せっかく疑問を持った機会を生かしたいのですが、対応が分からなくて。子どもにどのように返事をしたらよいのでしょうか。
5歳の娘がいろいろなことに疑問を持つ気持ちを大事にしたいと考えて、「良い疑問だね」「そうやって『なんでだろう?』と思うのは大事だよ!」と伝えていたら、親に褒められるためにわざわざ疑問を考えるようになってしまいました。最近ではまず、疑問を持ったことについて褒めないと、スネてしまいます……。
一体どうすればいいのでしょうか。次のページから内田さんに解説してもらいます(囲みの下のリンクをクリックして次ページへ)。
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