受験家庭で最も重要なのは親の心の余裕

西村先生:そうですね。昔も、子どもの中学受験に熱心なお父さんはいましたが、近年はさらに増えているように感じます。特にコロナ下でお父さんがリモートワークになった家庭は、その傾向がありますね。お父さんが関わると厳しくなり、子どもが萎縮してしまうこともあるのですが、この本に出てくるお父さんたちは、子どもとの距離の取り方がうまかったと思います。はじめは厳しめだったお父さんが、子どもと向き合ううちに接し方を修正していったり、はじめは子どもの受験に無関心だったお父さんが、わが子が頑張る姿を見て、応援するようになったりと、お父さん自身の成長も感じられましたね。

越南:5年生で転塾をしたり、一度やめた中学受験を再開したり、受験当日に反抗期を迎えたりと、さまざまなパターンの受験ストーリーが紹介されていますね。

H:お子さんが3人いらっしゃる3人目の受験親の話は、先輩受験ママの余裕を感じました。うちは今、下の子が5年生で次は2度目の中学受験になるのですが、きょうだいでも性格が違うので、相変わらずバタバタしているし、不安が尽きません。でも、いろいろな家庭の受験ストーリーを知ることができ、とても参考になりました。つらいのはうちだけじゃないのだなって。

西村先生:中学受験を進めていく上で最も大切なことは、親が余裕を持つことなんですよ。この本に登場する家庭の話は、どれか1つ、2つは皆さんのご家庭にも当てはまることがあると思います。そういうときに、どのように修正していったのかなど参考にしてみるといいですね。また、冒頭でもお伝えしましたが、中学受験をより良く進めていくやり方というものがあります。それを先に知っておくと、事前にピンチを防ぐこともできます。

11月25日に中学受験関連の書籍が発売。

『実録 中学受験 成功の分析 ~受験生の数だけドラマがある! 泣いたり落ち込んだりしたけれど、最後は笑った』
(日経xwoman編、日経BP刊、定価:本体1500円+税)


中学受験を決めたきっかけや子どもの受験勉強のスタイル、志望校の選び方といった「中学受験の道」は子どもと親の数だけあり、まさに百人百様です。
「これが正解」というものはありません。

本書ではDUALの人気連載「中学受験親、集まれ!!」から11の実例を収録しました。
幾多の苦難があっても、最後には親子で笑えた。中学受験で得た経験は、その後も成功や自信につながり、家族のきずなづくりに役立った。そうした「わが家なりの正解」を勝ち取るバイブルとして、ぜひお役立てください。

Part1
中学受験の現状・徹底解説

Part2
11家庭の事例に見る中学受験のリアル
西村則康先生ポイント解説付き

Part3
中学受験 成功へのロードマップ

コラム
小6の9月に長男が受験宣言 合格への道程は 
漫画家・細川貂々さん(『なぜか突然、中学受験。』著者)

途中撤退でも不合格でも、中学受験経験は未来に生きる
作家・藤岡陽子さん(『金の角持つ子どもたち』著者)

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