21世紀を生きる必須スキル 探究心をみがく習い事
-
1探究心が生き抜く力に 家庭や習い事で育むには
-
221世紀型スキル身に付く習い事3つ 詳細ルポ
-
3英語、水泳、ピアノで子が自ら学び始める働きかけ
-
4今、プログラミングを学ぶ理由と教室選びのポイント
-
5「料理」が子の探究心育む好機に サポートのコツは←今回はココ
五感を満遍なく刺激。算数や理科的な学びの要素も
「探究心を磨く習い事」特集、最終回の今回は「料理」に着目。子どもが自宅のキッチンで家族分の食事を作り上げるまでを先生がサポートするという、ユニークな自宅訪問型クッキングスクール「ハクシノレシピ」を取材し、そこに実際に入会したばかりの共働き家庭の子ども、Aちゃん(小1・女子)の1回目のレッスンに密着。一部始終をリポートします。
「子どもの探究心を磨く」というのが、このスク―ルの設立目的そのものだそう。なぜ料理が探究心を磨くことにつながるのでしょうか。
2018年11月に「ハクシノレシピ」のサービスをスタートさせた、運営会社Hacksii代表取締役CEOの髙橋未来さんはこう説明します。
「料理は、目で見て、手で触って、匂いを嗅いで、グツグツと煮る音やパチパチといためる音を聞いて、舌で味わいます。つまり視覚・触覚・嗅覚・聴覚・味覚の五感を満遍なく刺激するということ。五感への刺激は脳の発達に影響を与えると言われています。
料理には、分量を量ったり、加熱によって水や食材が変化していく様子を観察できたりと、算数や理科的な学びの要素も含まれています。楽しいから子どもが意欲的に取り組んでくれますし、学んだ結果も、成果物、つまり料理という目に見える形で残ります。作った料理を家族みんなに喜んでもらえるところもいいですよね。
何より、料理には『正解』がありません。同じ料理でも、おいしくするための方法、素材や調味料の組み合わせ方はいく通りもあります」
ハクシノレシピの実際のレッスンでは、「この料理を、このレシピで作りましょう」と「正解」や「道筋」を示すのではなく、子どもの直感を尊重し、子ども自身が行きたい方向にサポートしていくのが印象的でした。
希望すれば先生が学童や保育園に子どもを迎えに行き、親が留守の間にレッスンを行い、都内を中心に40人近くいる生徒のほとんどが、共働き家庭の子どもという同スクール。実際にどんな感じでレッスンが進み、子どもは先生のどんなサポートのもと、何を学ぶのでしょうか。次ページから密着リポートを紹介します。最終ページでは、幼児教室で教えていた経験もある髙橋さんに「子どもの探究心を育むためのヒント」を聞きました。