仕事も子育てもうまく回している「あの人」の仕事術
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育休明けに意識したのは、周りに自分の状況を共有すること
2019年2月に娘を出産し、約2年間の産休・育休を経て21年6月に復職したのは、アサヒビールの首都圏広域統括本部営業企画部にMD(マーチャンダイザー)として勤務する森永聡子さん(31)です。産休・育休に入る前は、小売店向けの営業を担当していましたが、現在は大型スーパーなどの量販店を顧客とする「量販MD」として、担当する2社に対して、商品の売り上げ向上につながる販売戦略の企画立案を営業担当の社員と伴走しながら手掛けています。
3歳の娘を育てながら、日々多岐にわたる業務をこなすには、さまざまな工夫が必要だと森永さんは言います。娘の体力などを考慮して、少し早めの時間に保育園にお迎えに行ってることもあり、育休明けに意識したのは、自分の状況を上司やチームメンバー、顧客に伝えて、理解してもらうことでした。「未就学児育児のベースを理解してもらうことは大事だと思ったので『娘のお迎えは17~18時で、突然子どもが発熱したときは、仕事を抜けることもあるかもしれません』と、ことあるごとにいろいろな人に伝えていました。今、私が問題なく育児との両立ができているのは、周囲の皆さんが業務依頼や会議設定を日中、私が対応できる時間内にしてくれるといった配慮のおかげです」
とはいえ、復職したての頃は一緒に仕事をする営業担当の社員から信頼を得たいという気持ちが先走り、依頼をすべて受けたことにより、キャパオーバーになってしまったこともあるそう。その反省を生かし、スケジュール管理を徹底したり、新たな依頼を受ける際の確認ポイントや判断基準を明確にした上で、本当に大事な仕事に注力できる状況を整えるなどして、働き方のバランスを模索するようになりました。それにより、以降は個人的な家庭の事情でチームメンバーや顧客に多大な迷惑をかけることなく仕事を進められていると言います。
また、周囲に配慮を求めるだけではなく、自分が所属するチームの中で、未就学児を育てる唯一のママ社員だからこその視点を生かして、チームや顧客に役立つ情報を提供することにも力を入れていると言います。その姿勢は、顧客やチームメンバーからの信頼にもつながっています。
森永さんが、メリハリを付けて仕事を回すために、日々意識しているという4つのマイルールについて、聞いていきます。
