子に伝える それでも、「仕事が好き。」
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「子に伝える それでも、仕事が好き。」特集の第3回に登場するのは、大ヒット文具の開発者・今井裕平さん。共働きの妻と家事・育児を分かち合い、10年間のダブルワークを経て夢をかなえました。5歳の娘さんは、そんなパパからどんな影響を受けているのでしょうか。ロングインタビューでお届けします。
苦節10年、デザインへの夢は消えなかった
「パパ、私もアイデア考えたよ!」
2017年12月の発売から約20万本を販売した大ヒット文具、「wemo」。手首などに巻き付けて使う、画期的なシリコン製のメモ用具だ。ボールペンで文字を書いても指でこすれば消すことができ、何度も繰り返し使える。患者の数値をメモすることの多い医療現場などから引き合いが相次ぎ、世界20カ国から問い合わせが入り、米国での販売も決定するなど、順調に売り上げを伸ばしている。
その開発者の一人が今井裕平さん。経営コンサルタントとして働きながらデザイン会社を設立した、異色の経歴の持ち主だ。二足のわらじを履き続けること10年間。2016年に経営コンサルティング企業を辞め、デザイン会社の代表取締役に就任。その翌年、wemoを生み出した。

冒頭の言葉は、5歳の長女が今井さんにかけた言葉。キャリアの回り道を支えてきたのは、共働きの妻と、二人の子どもたち。今井さんの「デザインが好き」という思いを、誰よりも理解しているメンバーだ。
とはいえ、最初から家族が一枚岩だったわけではない。「妻は2度の産休・育休を経て働いていますが、安定志向が強いほう。婚約した20代の頃、3年間で3回も転職した僕に不安を抱き、結婚の延期を申し出てきたことも。最終的には『もう転職はしない』という約束をして、結婚しました。まあ、結局守れなかったですけど……(笑)」
しかしそんな妻も、今では今井さんの仕事を全面的に応援しているそう。今井さんはどうやって「仕事への思い」を伝え、家族のサポートを得ていったのだろう。
●今井さんの「仕事を応援してもらえる『チーム家族』の作り方」……具体的に何をしたのか?

●その努力の結果として……「チーム家族」からのうれしかった言葉とは?
