習い事 させるなら知っておきたい「正しいゴール設定」
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4為末大 幼少期から運動に触れさせることの意義は←今回はココ
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楽しいと思えば、学びは後からついてくる
親が子どもに、運動系の習い事をさせたい理由はさまざま。「子どもが体を動かす遊びが好きで、毎日体力を持て余している様子だから」「室内遊びばかりしているわが子に、運動する機会を増やしてあげたいから」などと、単に「運動量を増やすこと」が主な目的である場合もあれば、「運動で活躍できる子になって、自信を深めてほしい」「根気強さや集中力などを身に付けてほしい」など、具体的なメリットに目を向けている場合もあるでしょう。
しかし、8歳で地域の陸上教室に通い始めたことをきっかけに、陸上の世界に足を踏み入れ、これまで世界陸上やオリンピックでトップアスリートとして活躍してきた為末大さんは、「親がこのスポーツから何が得られるか、といった効果を求めすぎると、子どもは楽しくなくなってしまう恐れがある」と指摘します。
「確かにスポーツからは、判断力やチーム力、継続する力といった学びや能力が得られます。でもそれは、継続して後から振り返ったときに結果として身に付いているもの。習い事として取り組む場合も、最初から効果を追い求めるのではなく、まずは子ども自身が『楽しそう』と思う気持ちをスタート地点にしてほしい。遊び感覚で自由にのびのびと体を動かし自然に楽しいと思えれば、学びは必ず後からついてくるはずです」とアドバイスします。
また、「運動が得意な子にしたい」という思いが強い親は、「早い段階で、わが子にぴったりのスポーツを見つけてあげたい」と考えがちですが、その考え方も正しくないと言います。
詳しく聞いていきましょう。
・子どもの頃に多様な運動体験をしておくといい理由
・特に幼少期に経験しておくとよい運動は
・陸上経験を通じて為末さんが身に付けた、社会人になっても役立っている能力や習慣
・チームスポーツは社会に出てから役立つ
・子のスポーツ熱への正しい寄り添い方
