「自分の親」の子育て まねしたい点 反面教師にしたい点
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1自分の親の子育ては手本?反面教師? 振り返り方←今回はココ
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2佐藤ママ 「子どものために」の姿勢は親から受け継いだ
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3反動子育てで友達親子に 「誤った自由さ」のリスクとは
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4坪田信貴「昭和な思考」が子どもの学びを阻む危険性
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5進化する「性教育」 「普通に伝える」ための親の工夫は
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6武田信子 頼る力は生き抜く力 子どもは社会で育む
「自分の親」の子育てからどんな影響を受けた?
米国の大学に留学経験もある「海外派」の母親を持つAさん。その影響を受けて、Aさんも「海外派」に育ったかというと……「正反対に完全なドメスティック派に育ちました」。というのも、Aさんの母親が留学した時代はアジア人への差別が根強く、ひどい目に遭ったという体験談を聞かされて育ったので、欧米への憧れを育めなかったそう。「自分の子どもに同じような影響を与えたくないので、過去の自分の体験談を子どもに話すときは、できるだけニュートラルに聞こえるよう心がけています」とAさんは話します。
子どもは、親の言動や子育て方針から大きな影響を受けます。親が子のために「よかれ」と思ってしたことでも、子ども目線で見ると、「よかった」と思えないことも多々あります。「親のせいで、私はこんなふうに育ってしまった」というネガティブな思いもあれば、反対に「親のおかげでこんなふうに育つことができた」というポジティブな思いもあるでしょう。
自分自身が親という立場になって、どのように自分が育てられたのかをおのずと振り返る機会が増えたという人は多いかもしれません。親になったことで、「あのとき母親(父親)はこういう気持ちだったのかな」などと子どものときに感じたのとは異なった解釈に至ることもあるでしょう。
また、「親が○○というスタンスで子育てしていたから、自分が○○になった」という具合に、自分の親に対してモヤモヤしたものを抱えている人は少なくありません。しかし、それは親自身の考えからではなく、「社会全体がそういう常識・価値観だった」という場合もあります。親自身もそのまた親から、窮屈な価値観の中で育てられ、悪影響を受けていた可能性もあるでしょう。そこに気づけば、自分自身の親に対するわだかまりが薄れるだけでなく、「わが子の世代に連鎖させてはいけないものが何か」が明らかになり、自分の子育てにおいて、悩むことが少なくなるのではないでしょうか。
日経xwoman DUALでは、自分の親の子育てについてアンケートを採りました。読者の皆さんは親の子育てのどんなことを「まねしたい点」「反面教師にしたい点」だと感じているのでしょうか。
まずは、自分の親の、自分(子ども時代の)への接し方全般について、自分の子育てには取り入れたくない(取り入れていない)姿勢、取り入れたい(取り入れている)姿勢があるかどうか聞きました。
・自分(子ども時代)への接し方
・日常生活全般のルール
・習い事
・日々の勉強
・受験や進学
・自己肯定感について…など