共働きのマネー戦略をアップデートせよ!
小学校卒業までに1人当たり600万円以上をためるのが目標
子を思う親心から、つい聖域化して膨らみがちな「教育費」。コロナ禍の影響で「見直したほうがいいのかも……」と不安になっている人もいるかもしれませんが、実際にDUAL世帯はどう備えているのでしょうか。今回は、8歳と6歳の小学生男子を育てる、日経DUAL読者の大川弓枝さん(仮名、37歳)に話を聞きました。
「子どもの大学費用の目標額は、1人800万円、2人で1600万円。子どもがそれぞれ小学校を卒業するまでに、その8割、つまり1人600万円以上を準備したいと思っています」と大川さん。
本格的に教育費の対策を始めたのは長男が保育園年長の頃。貯蓄や保険、児童手当を活用するなど、複数の資産で目標達成を目指しています。
妻/大川弓枝さん(仮名)37歳・会社員(建設業)
夫/38歳・団体職員
長男/8歳(小3)
次男/6歳(小1)
世帯年収/約1100万円(夫650万円 妻450万円)
世帯貯蓄額/960万円(預金500万円、投資460万円、大学費用の貯蓄分を除く)
住まい/東京都内の持ち家マンション(住宅ローンは月12万円。2043年に完済予定。ボーナス払いはなし)
1人600万円以上を小学校卒業までにためようと思ったのは、なぜなのでしょう。
「周りには中学受験をする子が多く、わが家も中学受験を視野に入れています。もし中学校から私立に進んだ場合、今よりも家計に余裕がなくなって貯蓄のペースは落ちると予想しています。子どもが小学生の今が『最大のため期』だと思っています」
1人800万円という金額は「理系の私立大学や大学院まで進む可能性も考えて多めに算出しました。もしも足りなかったら、その分は子どもにアルバイトなどで稼いでもらいます。高校までの学費や塾代は、その年の収入から捻出するつもりです」
貯蓄目標を実現するためのロードマップを聞くと、習い事代などの「子ども関連費用」は、予算を決め、目的を絞って使っている様子が見えてきました。日々の「使い方」と「備え方」の戦略について、そして、コロナ禍による収入減の可能性など不確定要素をどう軌道修正していくかの考え方などを、次のページから紹介します。