インプット3:アウトプット7が黄金比 書く・話す・表現する アウトプットが子どもを伸ばす
マインドマップの原点は「脳の取り扱い説明書」
アウトプットにはさまざまな方法がありますが、「子どもたちにぴったりなアウトプットツールとして、マインドマップがお勧めです」。こう話すのは、マインドマップ・インストラクターの矢嶋美由希さんです。
「マインドマップは、英国のトニー・ブザン氏が『脳の取り扱い説明書』として開発したツールです。ブザン氏は、人はどうしたら頭が良くなるのかを熱心に探求し、記憶力の向上や学習ツールとしてマインドマップを生み出しました。今では、ビジネスシーンで新たな発想を引き出すツールとして、また、スケジュール管理の用途など、あらゆる方面で広く使われています」
マインドマップは、ビジネスでの活用はよく知られていますが、子どもにも活用することができるのでしょうか。
「マインドマップの特徴は、頭の中にある思考をそのまま紙にアウトプットできること。思いついたらどんどんブランチと呼ばれる枝を書き足していけるので、ゴールも完成も正解もなく、思考が柔軟な子どもにぴったりです。箇条書きのように頭で整理してからアウトプットするわけではないので、子どもでも取り掛かりやすいでしょう」
思考をそのまま見える化できるから、曖昧なことが明確になったり、自分が何を分かっていないかを知れたり、自分の思考のクセに気がついたり、記憶したりできるといいます。

今回は、「思考が深まらない」「覚えられない」「言語化できない」という、「子どもの3大『できない』」に焦点を当て、マインドマップを使った解消法を、矢嶋さんに教えてもらいました。
【子どもによくある3大「できない」を解消】
質問をされたり作文を書いたりする際、「○○へ行きました。楽しかったです」などの羅列ばかりで、何をどう考えればいいのか分からない。
2、覚えられない
漢字や歴史、単語などの「暗記もの」が苦手。
3、言語化できない
何となく「もやもやする」のに、その気持ちがどこからきて、どう言語化すればいいのか分からない。