公立中高一貫校 最新データを読み解く 学びの特徴・進学実績・私立との併願事情
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1公立中高一貫校受検 コロナ下の変化や私立併願状況は←今回はココ
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2公立中高一貫校 気になる学びの内容や大学合格実績
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33校の在校生親が語る 公立中高一貫校のリアル(前編)
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4在校生親 「公立一貫校ならどこでもいい」はNG
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5公立中高一貫校 育てたい生徒像と適性検査の関係性
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6立川国際に小学校開校!12年間一貫教育の狙いは
コロナ下でも中学受験人気は健在
首都圏において、中学受験の人気はコロナ下でも健在です。受験者数の減少が予測された時期もありましたが、私が接した塾関係者の方は落ち着いていました。「混沌とした時代こそ、教育を重視する保護者が多い」との予想通り、2021年度は前年と同程度でした。少なくとも2023年度までは中学受験者数が増加していくものと予想されています。

中学からの進路選択において、台風の目の一つになっているのが、公立中高一貫校です。2005年に白鷗高等学校付属(東京都台東区)が開校して以降、都立の中高一貫校の受検倍率は5~6倍、時には7倍といった高倍率が続いてきました。学費が安くて質が高い授業を受けることができるなど、公立中高一貫校の魅力は多々ありますが、「男女共学」であることも大きなポイントの一つ。偏差値が中堅以上の私立校には男子校・女子校が多いということも、少なからず公立中高一貫校の人気を後押ししていると考えられます。「社会に出たら男女で協力して働くのが当たり前だから、中高も共学に」と考える保護者と子どもたちに、公立中高一貫校は支持されてきたのです。
ただ、コロナ下の2021年度、首都圏の公立中高一貫校の受検倍率は若干、低下傾向となりました。また、ここ数年の傾向で見ても、実は都立の公立中高一貫校の受検倍率はゆるやかな低下傾向にあります。その理由は何でしょうか。
次ページから、東京都・神奈川県・千葉県の公立中高一貫校の受検倍率や、公立中高一貫校と私立校の併願状況などについて紹介していきます。