ワーママの挑戦 学び直しの極意
2つの目的から下の子の育休中に受験勉強を開始
中小企業診断士。新卒で入社した一部上場企業の製薬会社ではマーケティングやプロモーション等に携わっている。子どもは大学医学部4年生の長男と、同じく医学部1年生の長女。
【前編】安定した会社にいても難関資格に挑戦 12年不合格続き
【後編】月100時間勉強で難関資格取得 学ぶ姿が子に好影響 ←今回はココ
6年前に中小企業診断士になり、経営のスペシャリストとして活躍の場を広げている高田直美さん。中小企業診断士の仕事は複業で、本業は一部上場企業の製薬会社の会社員です。
新卒で入社してから、医薬品のマーケティングやプロモーションに関わってきた高田さんが中小企業診断士の資格取得に向けて学び始めたのは約19年前。自身が33歳で第2子の長女の育休中です。製薬という安定した業界にいたためか、当時、周囲に学び直しに取り組む人はほとんどいませんでした。そんな中、資格を取ろうと思ったのには2つ理由があったと言います。
「1つ目は、子育て中で時間に制約がある私が仕事で成果を出すには、短い時間で効率よく働く必要があったからです。そのためには、経営や会計に関する知識、スキルを身に付けるのが効果的だと思いました。
2つ目はセカンドキャリアのためです。私は今の会社の後もできるだけ長く働きたいと思っていました。それなら、何か資格があるほうが仕事の選択肢が増えるのではと考えたのです」
そうはいっても、中小企業診断士の試験は合格率3~4%の難関国家資格です。高田さんは試験科目にある財務・会計や経営法務、システムといった分野は全くの未経験。子育て、仕事と並行したため、勉強方法はほとんどの期間が通信教育での独学でした。「取り組み方が甘かった」と振り返る12年間は、毎年不合格という結果になります。
前編記事「安定した会社にいても難関資格に挑戦 12年連続で不合格」では、12年目に「このままの勉強法ではずっと受からないかもしれない」と思い、勉強法を変えるも、やはり不合格に終わるまでの話を紹介しました。
後編では合格を果たした13年目について詳しく紹介。仕事や育児優先のスタンスは保ちながらも、ガラリと変えた勉強法や時間捻出法について聞いていきます。
また、高田さんが学ぶ姿は、2人の子どもの学びにもプラスの影響を与えたようです。子育てで実践していたこと、子どもが自ら変わっていった瞬間についても話を聞きました。
