ワーママの挑戦 学び直しの極意
上司の言葉をきっかけに、自分のキャリアへの危機感を持ち、学び直しを始めたワーママもいます。今回は、大学院へ通い経営学修士号(MBA)を取得したワーママのケースを紹介します。時間をどう捻出したか、学び直しの結果得たこと、夫婦それぞれのキャリア形成をどう考えているかなどについて聞きました。

通信制高校を運営する学校法人にて実践型探究学習プログラムの企画・運営を担当。4歳の娘とパートナーの3人家族。出産前の2016年から2021年にかけてグロービス経営大学院(以下、グロービス)で学び直しに取り組み、MBAを取得した。
熱量の高い受講生に接して、ここで学びたいと思った
通信制高校を運営する学校法人で働く北みゆきさん。2021年3月にグロービス経営大学院の本科(経営研究科経営専攻)を修了し、MBAを取得しました。
現在の職場には2021年2月に転職し、まもなく1年になります。以前は機械部品の専門商社で、EC系のサービス企画や新規事業に携わっていました。大学は工学部で、グロービスに入学するまでは経営や会計の学びには触れた経験がなかったと言います。そんな北さんがMBA取得に挑むことになったのは、前の会社の上司からの―言が発端でした。
「言っていることが分からないよ」
「仕事の報告をしたときに上司にこう言われたのです。今思えば、それも納得というのが、当時の私のスキルレベルでした。その頃は職場で思ったような評価を得られないこと、もっとキャリアアップしたいという悩みを抱えていたこともあり、ロジカルシンキングを身に付けようと本で勉強を始めました」
北さんは独学で学びを進める中で、グロービスに3カ月間のクリティカル・シンキングの講座があることを知ります。「MBAを目的とした本科コースに入るとなるとハードルは高いですが、3カ月間ならと、気楽な気持ちで受講しました」。その頃は妊娠・出産前で、休日に学びに行くことも気軽にできました。
その後、同校の経営戦略とマーケティングの基礎講座(3カ月間)も受講。北さんはそこで衝撃を受けたと言います。「講義を聴いて、ビジネスへの扉の入り口が開かれたように感じました。また印象的だったのが受講生たちの学びに対する熱量の高さです。互いに切磋琢磨(せっさたくま)する様子に衝撃を受け、私もその中に入りたいと思いました」
そこで大学院の経営研究科経営専攻(本科)コースへの入学を決意し、受験。合格通知を受け取るのとほぼ時期を同じくして妊娠が判明しました。
出産後の2018年4月に育休明けと同時に入学。1人目の育休復帰時は、仕事と育児の両立だけでも不安を感じるワーキングペアレンツが多いものです。それに加え、ハードな学びが始まることにちゅうちょはなかったのでしょうか。
育児、仕事と並行しての学び 北さんの1週間スケジュールを公開!

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