未来を生き抜くのは「お金に強い子!」
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1年収とお金の知識は比例 VUCA時代を生きる力に
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2南章行 週500円の小遣いで判断力と解決力育む
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3未就学児のお金の知識 日常会話や遊びで育てる
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4小遣いは金額より管理を重視 子の自立促すお金教育
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5収入・支出・貯蓄を家族にシェアするマネー会議←今回はココ
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6世界のマネー教育 お金の価値を学び幸せに生きる
家計再生プランに関わり、書籍・雑誌の執筆や講演も多く行うファイナンシャルプランナーの横山光昭さん。同じくファイナンシャルプランナーで妻の関口博美さんとの間に、5女1男(長女24歳、次女21歳、三女19歳、四女16歳、5女10歳、長男7歳)の子どもたちがいます。
8人家族という大所帯の横山家は、独特の「マネー会議」を定例化しており、なんと月末の定例会議では、親の給料や書籍などによる印税、講演会のギャランティーや貯蓄額に至るまで、包み隠すことなく家族とシェアしています。1カ月間にかかった食費、スマホ代や教育費などの支出も、子どもたちも交えて家族全員で振り返っているのだそう。今回は、横山家のマネー会議について横山夫妻にお聞きするとともに、ダブルインカム家庭でマネー会議を行うためのアドバイスをもらいました!
家計をオープンにする「マネー会議」の3大メリット
夫婦別財布で、「お互いの収入や貯金額を把握していない」という人も多いダブルインカムの共働き家庭。そうではなくても、お金の話をするのは「夫婦間のみ」という家庭も多いと思います。しかし、家族全員のマネー会議を始めて早10年以上。横山さん夫妻はマネー会議を行うことには、想像以上のメリットがあったと実感しています。

その理由は、マネー会議が子どものマネーリテラシー(お金の知識)を向上させ、家計の無駄を省くとともに、自分の欲しいものを主張しながら円滑なコミュニケーションがとれるようになるツールだから。横山家の子どもたちに、未来を生き抜く力が身に付いているかは、こんなエピソードからもうかがえます。
「きょうだいに比べて月謝の高い塾に通いたいと言ってきた次女が、『足りない分はバイトをして自分でお金をためる』と、自ら条件を提示したことがありました。また、東日本大震災の際には、子どもたち主導で緊急マネー会議を開き、『被災地に30万円を寄付したい』と提案されたことも。正直、寄付という観念まで養われていたとは思わず驚きました」(関口さん)
マネーリテラシーを育む横山家のマネー会議とは、一体どんなものなのでしょうか? 次のページからは、その中身を解説するとともに、家庭で実施する際のアドバイスをご紹介します。
