「溺愛」なんていうと、「しつけができないのでは?」と心配になる人もいるかもしれません。しかし、幼いころに自尊感情が十分に育っていれば、少々叱られても必要以上には傷つかない子どもになります。自分の過ちを認めることにも抵抗を感じにくくなります。自尊感情が育っていれば後々しつけもしやすいのです。
朝、子どもが目覚めたときに、「おはよう」とともに伝えます。そのままギューッとハグをするとさらに効果的です。子どもは、「自分は朝目覚めるだけで喜んでもらえる存在なんだ」「パパは自分のことをそんなにも大事に思ってくれているんだ」と感じます。
毎日すべき仕事があって、食べるものにも困らず、暖かい布団で家族一緒に眠ることができるという幸せを、当たり前のように感じられる人なんて、人類史上いまだかつて数%しか存在していないと思います。生まれた時代や国が違えば、叶わぬ夢だったかもしれないのです。
朝、ふかふかの布団の中で子どもが目覚め、自分の顔を見て安心して「おはよう」と言ってくれる。それだけで奇跡のような幸せではないでしょうか。そういう想いを込めて、毎日、「今日も会えてうれしいよ」と言いましょう。
その深遠な意味が、子どもにもじんわりと伝わるはずです。
仕事から帰宅直後に子どもにまとわりつかれたときなどに使える、ちょっぴり打算的なセリフです。子どもを膝に乗せて、ギューッとハグしながら、言うといいでしょう。
「自分には、パパを癒す力があるんだ」と子どもは感じます。それだけで、子どもはうれしく思い、自尊心を感じます。さらに、「パパは疲れているんだな」ということも感じ取り、肩をもんだりしてくれるかもしれません。自尊感情が満たされればこそ、他人をいたわることもできるのです。
子どもにまとわりつかれてつらいとき、「パパは疲れているんだから、ちょっとは休ませて!」と怒っちゃうよりも、よほど効果があるはずです。
発想をほめて、好奇心を伸ばす
子どもの着眼点・発想は斬新です。好奇心や創造力の芽です。それなのに、親が凝り固まった大人の頭で受け止めて、「そんなの当たり前」とか「そういうものなの」などと答えていたら、せっかくの子どもらしい斬新な着眼点や発想に気付いてやることはできません。それでは好奇心や創造力の芽も伸びてはいかないでしょう。