洗濯物が乾くポイントは「日当たり」より「除湿」

 洗濯物を干すということは、家事コーナーは日当たりが良い場所に作ったほうが良いのでしょうか? そんな疑問を河崎さんにぶつけてみました。「うーん、それが“お日様信仰”なのです(笑)。実際に“洗濯物が乾く”というのは、湿気が取れるということです。つまりお日様が当たることよりも、除湿ができることが重要です。室内干しでも、除湿器を置いたり、扇風機などで風を当てて空気を動かせば、洗濯物は乾きます。必ずしも日当たりがよい必要はないですよ」。むしろ気を付けたいのは、洗濯物同士の間隔だそう。「約4cm、こぶし1つ分くらい間を開けて干さないと、湿気が抜けないので、乾きにくくなってしまいます」。

物干しグッズも出しっぱなしだとすぐに使える
物干しグッズも出しっぱなしだとすぐに使える

洗濯動線を閉じ込めれば、他の空間のホコリが減らせる

 洗う、干す、たたむという洗濯動線を1カ所で済ませられるこの間取り、実は、家の中のホコリを減らすというメリットもあるのだそう。「衣類やタオル類は最もほこりを出すものです。洗濯をしていてもほこりが出ますし、干しても、畳んでも、どこかに運んでもほこりが出る。その一連の動作を家事コーナーに閉じ込めることで、家のほかの部分の掃除がラクになります」と河崎さんは話します。

 掃除といえば、家事コーナーの片隅に、充電中のコードレス掃除機を見つけました。なぜこの場所にあるのでしょうか?「リビングにこの状態で置いておくのは抵抗があるかもしれませんが、家事コーナーなら気にならないですよね。それに、この家事コーナーには扉がないので、“掃除機を取りに来て、掃除が終わったらまたここに戻しに来る”という動作のハードルも低いんです。もし扉があったとしたら、その開け閉めの1アクションだけで、ハードルが上がり、掃除機が出しっぱなしになる可能性は高いです」と河崎さん。リビングに掃除機が出しっぱなしというのは避けたいものです。扉1枚が暮らしのストレスに大きく関わることがわかりますね。

コードレスでもいつもフル充電の状態なので快適に掃除ができる。掃除機を置く場所には、充電用のコンセントも忘れずに
コードレスでもいつもフル充電の状態なので快適に掃除ができる。掃除機を置く場所には、充電用のコンセントも忘れずに