ポーラファルマで事業開発部事業開発グループ課長を務める生子清美さん
専門を活かせないなら 会社にいる意味がない
34歳で第1子を出産するまで、ずっと研究畑で経験を重ねてきた生子清美さん。妊娠が分かった際、率直に感じたのは「1年仕事を休んだら、昇格試験はいつ受けることになるのだろう」という不安でした。しかし、望んで授かった子どものために仕事を辞めるという選択はありませんでした。
研究職で就職して以来、男性と比べられるのが当たり前だった環境で長女を出産。そして産休・育休が明けて職場復帰後、生子さんに大きなターニングポイントが訪れます。
「産休を取得するまでは、ずっとやりたかった研究に携わることができていたのですが、 職場復帰したら別の部署への異動が決まって……。さすがにあれはショックでした」
「『自分の専門が活かせないならここにいる意味はないよね』と、一時期すごく悩みました。ただ、異動先の部署で取り組んでいた臨床試験の仕事は、会社にとっても新しい試み。周りの人にとっても初めてのことばかりだったので、復帰後の職場としては恵まれていたかも」
「自分としても与えられた仕事をこなすうち、『うまく体制をつくって結果につなげよう』という仕事の新たな楽しみや目標も見出せるようになりました。当時は分かりませんでしたが、この経験のおかげでその後の視野も大きく広がったと感じています。その後、手掛けた商品が、今ではうちの柱にまで育っているという意味でも、あの仕事に携わることができてよかったと思います」