保育園生活を終え、わが子もいよいよ小学生に。晴れの節目であるはずの入学を前にして、多くの共働き世帯を悩ませるのが多くの共働き世帯を悩ませるのが「小1の壁」。保育園時代と同じペースで働き続けるには、学校が終わってからの子どもの預け先を確保しなければならない。
「公設の学童のほかにも預け先の選択肢がほしい」、「せっかく預けるのであれば、学習面でのサポートも受けたい」。小学生の子どもを持つ共働き世帯のニーズの高まりを受け、ここ数年、大手学習塾が相次いで学童保育事業に参入している。ここでは、塾が手がける学童保育の特色について見ていきたい。
公設の学童では宿題は見てもらえない
なぜ、学習塾がわざわざ学童保育に乗り出すのか? それを考えるには、公設の学童保育の現状に目を向ける必要がある。
4月にオープンした小田急こどもみらいクラブ 経堂の教室。子どもたちは学校の宿題やサピックスの通信教育教材に取り組む
公設の学童保育は、学校内の教室や、学校外にある児童館などの施設に設置されていることが多い。制度や受け入れ状況は自治体によって異なり、希望しても入れない“待機児童”となったり、1年生では優先的に入れても、2年生以降になると定員オーバーで利用できなくなったりするケースもある。学校外の施設まで通う場合には、学校が終わってから子どもが学童まで移動しなければならず、安全面で不安を感じる親もいる。