オプションカリキュラムは、月3回で5400円程度のピアノや絵画から、月7回の個別お受験指導の7万5600円まで幅広く14種類。
毎月テーマを決めて造形に取り組んでいる。学年が上になると、全員での壁画制作なども行う
他にも熱を出したときに個別で世話をして病院にも連れて行ってくれるシッターサービスや、園では提供していないスイミングなどの習い事への送迎サービスも行っている(別途有料)。 共働きの家庭にとって習い事は週末に詰め込むしかない悩みの種でもあるが、保育園滞在中にできてしまうなら、週末ゆっくり家族で過ごすこともできそうだ。
「一流大学に行って、一流企業に入社したから幸せだとは限らない時代です。お受験を考えている保護者の理由も『より良い教育環境で育って欲しいから』『高齢出産で中学受験より早めに対応したかったから』など多種多様。子どもたちには、集団生活だから学べるコミュニケーション能力や危機管理能力、オンとオフをきちんと切り替えられる集中力など、大人になっていく上で大事な力を身に付けてほしいと思っています。
卒園生は、すでに大学生になった子もいます。子どもたちは、私のことを“森ママ”と呼びますが、今でも高校生や大学生の卒園生が恋愛や進路の相談に来てくれるのがうれしく、卒園されてもみな仲が良くて、大家族の様な感じです」
今、懸念しているのは、一人っ子の子どもが増え、親が手をかけすぎてしまうことだという。自分の子ばかりに目がいってしまったり、時間に追われて子どもの支度や着替えなど手伝いすぎてしまうことが多くなってきている。子離れ・親離れを少しずつできるような自然の中でのサマーキャンプなども、今後は増やしていきたいと話してくれた。
お受験でも必要となるのは、自分できちんと考えて対処できる力だそうだ。知識ばかりではない、長時間保育の集団生活の中で学ぶことも、子どもにとって大きな影響を与えるのだと考えさせられた園だった。
(文・写真/岩辺みどり)