「いい子にしててね」では何も伝わらない
伝え方には、以下の4つがあります。
一つひとつ見ていきましょう。
ここで、問題。ゆっくり時間をかけて、頭の中でイメージしてから答えてくださいね。
答えはいくつでしたか? 20%? 60%?
こう聞かれると、ほとんどの人は、0~50%の間の数値を答えます。この問題に正解となる数値は特にありませんが、今の問題に出てきた「いい子にしててね」では、実はほとんど伝わっていません。大人なら伝わる便利な言葉、「あいまいな表現」は、子どもには伝わりにくいのです。
思わず言っちゃいますよね。「こら! いいかげんにしなさい! 何回言ったら分かるの!」と。
子どもは3歳にもなると、表面上は会話が成立するようになります。だから、親は「いい子にしててね」と言って、「うん、分かった!」と言われると「分かってもらえたわ」とコロッとだまされてしまうのです。
実際、子どものほうはどうかというと、ほとんど分かっていない(苦笑)。あるいは、分かってはいて、理解もしようとはしていても、親がイメージしていることとはかなりの落差がある。
でも、親としては会話は成立しているし、約束もしている。だから、子どもができなければ怒るわけです。
「約束したじゃん。自分で『分かった』って言ったじゃん。なんでできないの!?」と。
もちろん、子どももわざとやっているわけではありません。
分かっていない、伝わっていないのです。