一人でも多くの人を救いたいと思っているから、多いときで1日4件も手術をしている。ほとんど病院に泊まり込んでいるのは、少しでも横になって休む時間を作りたいから。「なんでそこまでがんばるんですか?」と言われることもあるけれど、救える命があったら、絶対に自分の手で救いたいと思う。
そんなふうに強く思っているのは、ボクが一人前の医者になるためにも、力を貸してくれた人や、大切なことを教えてくれた人たちがたくさんいて、その人たちに恩返ししたいと思うからだ。
<『大人はどうして働くの?』(著・宮本恵理子/日経キッズプラス)から転載>