どんな人でも使える洋服畳みボード
エリちゃん(いつも元気な研究員)「えい! とう! やぁ!!」
マコトさん(カオリ所長の夫でフリーライター)「エリちゃん、洗濯物を畳んでるだけとは思えないパワフルさだな……」
エリちゃん「洗濯物畳むのって苦手なんですよね。だからいつも適当にやっちゃうんだけど、これはユミエさんの服だし、売り物だからね! えい! やぁ!」
マコトさん「元気にやるのはいいけど、やっぱエリちゃん下手くそだなー」
エリちゃん「なによ! これでもいつもよりはきれいにやってるんだから! っていうか、マコトさんも見てるだけじゃなくてちゃんとやってくださいよっ」
ユミエさん(ベテラン研究員。2児の母)「ふたりともお疲れ様。食べ物買ってきたわよー」
ケンジくん(ちょっと人見知りな若手研究員)「わあ、やっぱり枚数があるからなかなか終わらないですね。僕も手伝いますよ! えーっと、まずはこれかな……」
マコトさん「ケンジくん、それさっきエリちゃんが畳んだやつだぞ」
ケンジくん「あっ……」
エリちゃん「……」
マコトさん「ケンジくん、無理せず言っていいんだぞ。エリちゃんの畳み方が雑だって」
エリちゃん「ふん、別にいいもん。どうせアタシは畳むの下手ですよ。今朝ユミエさんが持ってきたときみたいにきれいには畳めないですよ」
今朝ユミエさんが持ってきたときの洗濯物。ズボンもTシャツも全て同じ大きさに畳まれていた
ケンジくん「そ、そうそう、だってユミエさんは別格だからさ! ユミエさんの畳み方がきれい過ぎるだけで、エリちゃんも別に下手じゃないよ! でも確かにユミエさんが今朝持ってきた洗濯物、売り物みたいにきれいに畳まれてましたよね! いやーやっぱユミエさんはすごいなあ~!」
ユミエさん「あら、あれ私じゃなくて息子が畳んだのよ」
エリちゃん、ケンジくん、マコトさん「!!??」