お金の話は週末の夜に、短時間で少しずつ進めていく
澄子さん こうした将来の夢やお金関係の相談をする時間帯は、もっぱら週末の夜。短時間で少しずつ進めています。平日は夫の帰りが遅く、私が子どもと一緒に早めに寝てしまうので、話す時間が取れません。週末の夜に「後でちょっと話そうね」と夫と約束していても、つい子どもと寝落ちしてしまうことも。
健二さん 週末の日中は、子ども達が「ワ~~ッ」と寄ってきて話しかけるので、夫婦であまりじっくりは話せないですよね(笑)。共働きである以上、ゆっくり話ができないのは仕方ないかなと思っています。
澄子さん あとは、FP会社と年2回行う面談の直前に、2人で1時間くらい時間を取って話し合うことも多いですね。「今日面談に行くから、夫婦で考えを擦り合わせておかないと」と、カフェなどに場所を移して相談するようにしています。
健二さん その一環で「キャッシュフロー表」(1年単位で、今後の収入や支出についてエクセルでまとめたもの)を作り、将来のお金を「見える化」する工夫もしました。
このおかげで今後、どういう時期に、いくら必要かがひと目で分かるようになったのが良かった。FP会社からもらったキャッシュフロー表を基にエクセルで作成してみたんです。
普段、エクセルを使う仕事をしていて、自分で手を動かして検証したいと思っていたのでいい機会でした。
気になる物事は全部入れました。例えば、私は大学職員というキャリアも加えて75歳くらいまで働きたいという思いがあるので、それも書き入れました。10年に1回くらい引っ越しをしたいという夢もあるのでその費用も記入してみたり。一晩で素案を作って、妻に支出の面を相談しながら、お小遣いをどれくらいにしようか、という話もしました。
澄子さん それまで、お小遣いはそれぞれ5万円ずつだったのですが、今後様々な支出があることを考えると、「3万円ずつが妥当だよね」と減額することで落ち着きました。夫の通帳やキャッシュカードはすべて私が預かって管理しています。毎月決まった現金を夫に手渡すという方法です。
支出については、以前から「ココマネ」というPC上で付けられる家計簿を活用しています。独身時代から家計簿を付けていたので、あまり苦ではないですね。レシートを取っておいて、週末など時間があるときにまとめて付けています。特に見直してはいないのですが、家計簿を付けることで日々の出費に対して何となく意識が向くような気がしています。
健二さん 僕はいわゆる“ザル”なので、家族の支出チェックはすべて妻に任せています。
資産運用を相談しているFP会社代表の中桐啓貴さんには「普段どれくらいの支出があるか、それなら月々投資に回せるお金はどれくらいか」と、支出面もざっくりと確認してもらっています。「お小遣いは減らしたほうがいい」といった細かい部分まで踏み込まれることはないので、ちょうどいい距離感を保てているように感じています(笑)。