「お母さんのテレビのモニターにいつも映ってるのよ」の母の言葉
共働きの両親を持ち、自身も二人の息子さんを共働きの家庭で育てる佐藤さん
日経DUAL(以下、DUAL) 佐藤さんが物心ついたときから、ご両親とも働いていらっしゃったのですか?
佐藤弘道さん(以下、佐藤) そうなんです。だから、家に帰ったら父はもちろん、母がいないのも当たり前で。寂しいと感じることも多少はありましたけれど、鍵っ子ということは、当然のように受け止めていましたね。でも、今振り返ると、僕と一つ年下の弟が寂しい思いをしないようにと、両親のフォローがうまかったんだと思います。
往々にして子どもって、親の目が届かないと思ったら、良からぬことを考えがちですよね。でも「今日、学校で◯◯君とこんなことがあったでしょ」と、バレないと思っていることがなぜかバレる。「なんで知ってるの?」と聞くと、「お母さんのテレビのモニターにいつも映ってるのよ」って(笑)。嘘だと分かっていても、どこかで見てくれているんだなというのがあった。いつもそばにいるわけではないですが、母には不思議な存在感がありましたね。