ファミリー層が流入し、共働き率が上昇。待機児童数が史上最多に
青木英二・目黒区長
―― 2004年に目黒区長に就任し、現在3期目ですが、区政の柱として持ち続けているものは何でしょう?
青木 子育てがしやすく、そして、安全なまちをつくっていくことです。
―― 共働き子育て世帯に関して行ってきた政策を教えてください。
青木 最大の課題は待機児童対策です。2014年4月1日付で247人。これまでで最多となってしまいました。待機児童の数え方には、いくつかのグレーゾーンがあります。目黒区は目黒区で正しいと思ってカウントをしてきたのですが、他のいくつかの区でカウントしていたものを数に入れていなかったという事実もありました。区民の皆さんに誤解があってはいけないので、例えばベビーホテルにいる子どももカウントするなどして、247人という数字になりました。従来のカウント方法だと116人になります。
とはいえ、それでもまだ多い状況です。待機児童が増えた原因として、主に2つの理由があります。まず、目黒区が住みやすいという理由でマンションが新しく建設され、それによりファミリー世帯が増えています。区としてはうれしいことですが、結果として、就学前の子どもが増えているんです。2010年の0~5歳の子どもの数は1万932人だったのに対し、2014年は1万2307人。12.5%増になっています。
―― 子どもの数が増えているというわけですね。
青木 はい。2つ目は、共働き家庭の増加です。共働き率が2010年の42%から、2014年の46%に上がっています。要保育率は、2009年までは20%台でしたが、2010年には30%台に上がり、2014年には34%になっています。