アメリカでのシッター探しは日本国内以上に大変
日経DUAL編集部 日月さんはアメリカでの子育て、仕事を経験されていますね。日本国内でさえ保育園探しや、育児と仕事の両立などが大変なのに、海外という慣れない環境で子育てをする苦労はなおさら大きかったと思います。
日月(福井)真紀子さん(以下、敬称略) 子どもが2歳のとき、夫の仕事の都合でアメリカに渡りました。そして子どもが5歳になるまで3年間、アメリカで子育てをしながら働きました。アメリカには公立の保育園などなく、一番安くて月10万円。だけれど質は最低レベル。20万円出せばまあまあ、さらに余裕のある人は30万円出して・・・といった状況でした。
夫は全然手伝わない人でしたし、始めは友達もいない、両親もいない。もう、ないない尽くしです。ベビーシッターを探そうにも、いわゆるベビーシッター協会のような団体もなく。どうやってシッターを探したらいいのか、よく分かりませんでした。
―― どのように乗り越えられたのですか?
まず地元の人に相談してみました。すると「近所の老人会に行ってみなさい」と言われたので、老人会に出かけていきました。そこで、自分の名前と連絡先を書いた名刺を配ったんです。するとご老人の一人が、「あそこに日本人のおばあちゃんが住んでいるから、いいんじゃない?」と紹介してくれました。それで1人ゲット、というわけです。他にもママ友に紹介してもらったり、近所の高校生に声をかけたりと、色々なアプローチで人を探していきました。
候補者が見つかったら、必ず全員と面談をします。良さそうだということになれば、さらに1時間のトライアルを実施しました。娘との相性を確かめるためです。遅刻をしないかどうか、といったことも確認しながら、信用できると思った人に頼むようにしました。
日月真紀子さん