子どもの大好物、お菓子に添加物は多い

垣田 子どもが好きなもので言うと、お菓子には様々な添加物が含まれている場合があります。そういった、見た目を良くするための着色料、味を良くするための味覚系の添加物、またある程度保存が必要になってくるので保存料が含まれているものもあります。清涼飲料水ですと、糖質を抑えるための人工甘味料などが使われているものもありますね。

hitomi 添加物って食べ続けるとやっぱり体によくないですか? 子どもが大人になったとき、どんな影響が出てくるんだろうと心配になります。

垣田 添加物によっては発がん性があるものもあれば、神経系や内臓系に影響を及ぼすものもあります。もちろん食べる人の個人差はあって、子どものころから取り続けても、必ずしもがんや神経系の病気を発症するとは限りません。けれども、自然界には無い、人間が作り出した不自然なものを体内に入れるわけですから、健康に害を及ぼす可能性があることは間違いありません。

hitomi 実は私自身、子ども時代はお菓子が好きではなくてあまり食べなかったので、大人になった今でもそんなに食べたいとは思わないんです。ウチでもお菓子はあまり出さないようにしているんですけど、それはいいことなんですね。

垣田 それは素晴らしい習慣です。どうりでスリムな健康美を保っていらっしゃる。

hitomi そ、そんな(笑)……ありがとうございます!

垣田 僕は時々、やめられないし、止まらないので(笑)スナック菓子を食べますが、お菓子類で意外と見落としているのが塩分なんです。添加物や砂糖だけでなく、食べ続けていると知らず知らず、塩分過多になってしまいます。

パッケージ表示から食塩の量が分かるように

hitomi 子どもにとっては、塩分ってあまりよくありませんか?

垣田 塩分は血圧などにすぐ影響を及ぼします。小さいころから取り過ぎていると高血圧になりやすかったり、内臓に負担がかかったりします。子どもは抵抗力が弱いだけに、塩分過多から様々な影響を受けやすいと考えたほうがいいですね。厚生労働省が出している目安としては、12歳以上の男性で1日8g未満、同じく女性が1日7g未満。それより小さな子どもはもっと少なくすべきと言われています。

hitomi えーっと、小さじ1杯は6gくらいなので……そう考えると1日に取っていい量って結構少ない! お鍋で作るタイプのインスタントラーメンが好きでたまに食べるんですけど、そうしたインスタント系の食品はどうなんでしょうか?

垣田 インスタントラーメンは麺とスープの両方に塩分が入っていて、全体で最低でも5gは入っています。麺とスープも飲み干したら、結構な量の塩分です。麺の塩分を減らすためには、麺の茹で汁を捨てるといいんですね。そこに余分な塩分や脂分が出ていきますので。そしてスープを別に作って、そこに麺を入れて食べるといいと思いますよ。

hitomi なんと先生、私すでにその方法、実践していました。人生の途中からやるようになって(笑)。この方法だと余分なものが抜けていいんですね。

垣田 塩分というのは、濃いとその味に慣れてしまうものなので、小さいころから薄味に慣れさせることが大切です。食品表示法が今年4月に改正されて、今まで食品に含まれる塩分は「ナトリウム(○mg)」とパッケージに表記されていたのですが、今後はより実感の湧く「食塩相当量(○g)」という表記に変わっていきます。ぜひ食品の表示にも注目して、どんな原材料がどのくらい入っているのか見るようにしてみてください。