子育ては達成感を感じられるパズルのようなもの

――東儀さんはご自宅でお仕事されることも多いかと思いますが、家事の分担はどうなっているのでしょうか?

 妻は専業主婦ですが、ちっちの世話はもちろん、僕がごはんを作ることもあります。これは奥さんの仕事、ここからが夫の仕事、というのはありません。やれる人がやるというのが東儀家流です。

 どの家庭でも、ご主人が奥さんのために何かするというのはいいことだと思います。家庭円満になるし、「パパはママに優しくしてたなあ」と、それを見て育った子どもも優しくなります。

――夫が子育てに参加してくれないと悩んでいる家庭も多いようですが。

 協力してもらうにはまず、話し合うことだと思います。「話したってどうせ面倒くさがるだけ」とあきらめてはダメ。お互い忙しいんだからと理解し合うことが大事です。

 男性も、子育てで達成感を得られると思うのです。実際僕はちっちが赤ちゃんの頃、夜泣きしていたときも、パズルを解くようにひとつひとつ原因を取り除いていくことに達成感を得ました。

 子どもに愛情があれば、子どもに気持ちよくしていてほしいはず。おむつ替えだって夜泣きだって、そう考えれば苦ではありません。自分自身だと思ってお世話すればいいのです。

 育児放棄のような悲しいニュースも聞きますが、自分の分身のような存在の子どもにどうしてそんな酷いことができるのか分かりません。

 僕にとってうちの子は世界一。どこの家庭もそうだと思います。子どもが楽しいと親も楽しいはず。ただ、親は子どもの友だちではありません。親は一段高いところにいて、いつも守ってくれる、包んでくれる、そういう存在でありたいと思います。