生後6週間で復帰するワーママは母乳育児をどうしているのか
私はFacebookで、母親達のためのコミュニティーに2つ入っている。
同じ母親同士、情報交換や共有を行ったり、はたまた、夫の愚痴や育児に行き詰まった際に相談したりするためのコミュニティーである。このコミュニティーには多くのワーキングマザーも参加している。
アメリカでは、育休が日本よりも短い。基本的に出産後6週間、最長でも12週間で育休が終わるところが多い。アメリカでも母乳育児は推奨されており、少なくとも1歳までは母乳を与えることが望ましいとされ、感覚的には日本とあまり変わりがない。では、アメリカのワーキングマザー達はどのようにして母乳育児を行っているのだろうか?
乳首を保護するためのクリーム。いろいろ種類があるが拭き取らなくても良いタイプがスタンダード。使用するのは、母乳の出が安定するまで
コミュニティーの参加者の中には、生後6週間や7週間で仕事復帰している人が多かった。12週間休みを取っている人はむしろ復帰が遅いくらいだ。
生後12週目の自分を振り返って見ると、よく泣くわが子に途方に暮れ、毎日涙を流し、夜中は授乳のため、3、4回起きては、朝方はげっそりしていて、仕事どころではなかった。そう考えると、アメリカのワーキングマザーはたくましい。
オバマケアの一環で保険が適応され、搾乳器を無料で手に入れることができた。少し高級な搾乳器になると、冷蔵パック付きのも物もある。母乳で育てたい母親はそうやって仕事場で搾乳をして母乳をストックしているということだ。
早くから仕事復帰をする人が多いからか、おっぱいからではなく初めから搾乳をして母乳を哺乳瓶で与えている人も少なくない。この方法であれば、仕事復帰をしても、母親も赤ちゃんも特に大きな変化を受けることなく母乳育児を続けることができる。
赤ちゃん用品店には、搾乳をしながら両手が使える搾乳器固定用のブラジャーも売っている。搾乳をしながらパソコンをする女性の姿のパッケージに思わず苦笑してしまった。これも早くに仕事復帰をするアメリカならではの光景と言えるだろう。
電動搾乳器を固定しておくとき用のブラジャー。これを使用すれば、搾乳をしている時間もパソコンでメールや仕事を行うことができるとのことだ
トイレで搾乳を強要すると企業は倒産の危機に陥る
アメリカでは、母乳育児を行っている母親のために、企業側は搾乳ができる場所と時間を確保してあげることが法律上義務付けられている。場所がないからとトイレでやってくれ……などと言った日には、その企業は訴えられ、倒産する危険性だってある。