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幼児教育に役立ち、英語も学べる
こんにちは! ロンドンより川合亮平です。夏の恒例の里帰りロンドン滞在中です。
さて、ご存じの読者もいるかもしれませんが、日本のCSチャンネル「キッズステーション」で、今年6月から英語アニメーション番組『えいごのおはなしCBeebies!』の放送が始まりました。
CBeebies(シービービーズ)とは、BBCが運営する6歳以下の幼児向け専門チャンネルです。日本でいうならばNHK Eテレが近いと思いますが、 CBeebiesでは6歳以下という対象年齢に特化した番組のみが、朝から晩まで放送されています。CBeebiesブランド枠としての日本での放送はこれが初めてとなります。
CBEEBIES LOGO © BBC 2002
© キッズステーション
実は僕、個人的にCBeebiesの番組の大ファンなんです。ロンドン滞在中は、必然的に見る機会が多くなるのですが、とにかく楽しい番組が多い! 親も思わず見入ってしまいます。しかも、子どもの知育に役立つ内容なので、一緒に見ていて安心感があるんです。この安心感は親としてとてもありがたい。
日本で放送される『えいごのおはなしCBeebies!』は、CBeebiesの良質な知育アニメーション番組を吹き替えなしで英語のまま放送し、2人の日本人ナビゲーターが内容の理解をサポートする、という構成です。小さな子どもでも楽しみながら教育的な内容を吸収し、さらに英語も学べるというわけです。
日本で見られるCBeebiesのアニメーション番組は、以下4作品です。
ディズニーとの違いとは……
今回、CBeebiesの国際展開の責任者であるヘンリエッタ・ハーフォード・ジョーンズ(Henrietta Hurford-Jones)さんに、ロンドンにあるBBCテレビジョンセンターで取材をしました。
ロンドンのBBCテレビジョンセンター
川合亮平(以下、川合) まず「CBeebiesとは何?」というところから教えてください。
ヘンリエッタ・ハーフォード・ジョーンズさん(以下ヘンリエッタ、敬称略) CBeebiesはBBCが運営するチャンネルの1つで、0〜6歳の子どもを対象としており、主な視聴者の年齢は3〜4歳です。モットーは、「安全な環境で、遊びを通じて学びを提供する」。2002年に英国で放送開始され、主に英国製の番組を放送しています。英国で見られる子ども向けチャンネル(国内・国外含む)の中でも視聴率ナンバーワンを誇り、これまで数多くの賞を受賞しています。
川合 ファンである僕としては「やっと日本でCBeebiesが見られる」という思いですが、その他の海外展開はどのような状況でしょうか?
ヘンリエッタ いわゆるライバルチャンネルの「ディズニージュニア」や「ニック・ジュニア」は、海外展開においても十数年の歴史がありますが、CBeebiesが海外展開を始めたのはここ4〜5年のことです。日本でもようやく放送開始できた、という感じです。世界的には新しいブランドということになりますが、確実に知名度と人気は上がっています。例えば、インドネシアでは、子どもチャンネルという枠ではなく、すべてのチャンネルの中でCBeebiesが視聴率1位なんですよ。
川合 それはすごいですね。ところで、「ディズニージュニア」と比較するとCBeebiesにはどんな特徴がありますか?
ヘンリエッタ 「ディズニージュニア」の視聴者年齢は5〜7歳と、我々の視聴者層に比べて若干高めですね。そして、放送されている番組は架空の世界でのストーリーテリングが軸になっている場合が多いです。一方、CBeebiesはもちろんストーリーテリングは大切にしていますが、軸はそこではなく、「遊びを通じての学び」です。また、BBCは公共放送ですから広告主の影響は受けません。ですから子どもの知育を一番に考えた番組作りができるのです。