忙しいDUAL世帯にとって、朝食はまさに“戦場”のようだ。子ども用や夫婦用にお弁当を作らなければならない場合、さらに忙しさは極まる。筆者も愛娘が中学に進学してお弁当が必要になったため、毎朝5時に起きてせっせとお弁当作りにいそしむ毎日だ。毎晩次の日のおかずはどうしようかと頭を悩ませている。
もともと「お弁当=ご飯(おにぎり)」というイメージを持っていた筆者だが、娘のリクエストでたまにサンドイッチを持たせるようになった。それまではパン食が極めて少なかったわが家だが、どうせならということで朝食にパンを食べることに。せっかくパンを食べるなら、やはりおいしく食べたいものだ。そこでバルミューダが6月に発売した「BALMUDA The Toaster(バルミューダ・ザ・トースター)」を試してみることにした。
中はふわふわ、外はカリッとしたトーストを楽しめる
バルミューダ・ザ・トースターは、自然で心地よい“面の風”を生み出す画期的な扇風機「GreenFan」で有名なバルミューダが、初めて「キッチン家電」に乗り出した第1号モデルだ。2015年6月に発売したもので、直販価格は2万2900円(税抜き)。
オーブントースターが安いものなら2000円前後で購入できるのに対し、バルミューダ・ザ・トースターは2万円を超える。安いモデルならオーブンレンジですら購入できる価格というのはすごい。では、それだけの実力を持っているのだろうか。
まず目を引くのがデザインだろう。ブラックとホワイトの2色を用意しており、どちらもシンプルながら落ち着きがあって高級感を醸し出している。「デザイン家電」として機能度外視で選んでも後悔しなさそうだ。
バルミューダが2015年6月中旬に発売した「BALMUDA The Toaster」(直販価格2万2900円)。カラーはブラックとホワイトの2色を用意する
しかし、バルミューダ・ザ・トースターは、トーストをはじめとする様々なパンをおいしく食べるための機能をしっかりと備えている。
その秘密は「スチーム」にある。手前のフタを開けると本体上部に穴が現れるので、そこに付属の超小型カップで5ccの水を入れる。これがスチーマーで水蒸気となり、トースターの庫内に充満される仕組みとなっている。庫内に充満したスチームがパンにうるおいを与え、そこから焼き上げることで「中はふわふわ、外はパリパリ」のパンを楽しめるようになっている。
バルミューダ・ザ・トースターの仕組み。本体上部から入れられた水が給水パイプを通って下のボイラーで温められ、庫内に水蒸気として放出される。パンに薄い水分の膜が付くことでパンの内部に水分や油脂成分を閉じ込め、「中はしっとり」を実現しているとのことだ