会社の業績は絶好調。しかし、社内は暗くなるばかりで
株式会社ランクアップの岩崎裕美子社長
日経DUAL編集部 前回は貴社の働きやすさを支える人事評価制度についてお聞きしましたが、では、なぜそのような素晴らしい評価制度を持つに至ったのか、その経緯をお聞かせください。
岩崎社長(以下、敬称略) 取締役の日高由紀子と二人で会社を興してから売り上げはずっと右肩上がりで、数字に困ったことはありません。しかし、業績と反比例するように会社の中の雰囲気はどんどん暗くなっていきました。“暗黒時代”です。
―― そんな時代があったのですか? 現在の華やかな雰囲気や、社員の皆さんがキラキラと目を輝かせて生き生きと働いている様子からはとても想像できません。
岩崎 3期目くらいまでは縁故採用で、社員も私と日高の知り合いが中心でした。4~5期目に入って大量採用を始めたときに、会社の理念や将来について説明したり、「あなたにこういうことを期待している」と丁寧に伝えたりすることができなくなったんです。猫の手も借りたいくらい忙しかったし、応募者800人から1人選ばれたというくらい優秀な人材を採用できるので、即戦力ですぐに仕事に就いてもらいましたから、理念をじっくり説明する時間がなかったんです。