状態が良ければ“不得意”対策を。自信が持てなければ“得意”を伸ばして
小川大介先生
夏休みが過ぎ、9月からの合否判定テストを3回受け終えるころには、受験生が志望校を決めるタイミングが訪れます。第一志望校に向けて“腹をくくる”時期だと言えます。
本番まであと少しと思うと、やり残していることがいっぱいで、気持ちが焦ってしまうかもしれません。「でも、6年生の冬休みは知識を詰め込む時期ではなく、入試本番までにどう仕上げていくか、どの分野や問題に自信を持つ状態にしていくかなどを形にしていく時期です」と小川先生。
「ですから、冬休みの時点で、その子がどのレベルにいるかによって対策は違ってきます」と言います。
「ある程度、いい状態までできあがっている子であれば、冬休みは自分にとっての“穴”を潰す時期です」
「逆にまだ自信が持てていない子は、自分の武器にできる得意分野をより確実なものにし、その分野が出たら必ずや得点を積み上げられるようにする学習に切り替える必要があります。つまり、合格を意識した学習にシフトしていくのです」
「ところが実際は『まだ自信がない』という子のほとんどが、冬休みも苦手分野の克服に時間をかけようとしてしまいます。わずか2週間の冬休みに、苦手分野すべてを克服することなど到底できません。この時期は、確実に点を取れる分野や問題を増やし、できない分野や問題は捨てる覚悟を持つことも必要なのです」
「冬休みを迎える前に、自分が今どんな状況で、どちらの対策を取るのがベストかを考えてみましょう」
次のページでは「苦手な問題や分野の具体的な見極め方」を説明します。