AKB48『恋するフォーチュンクッキー』や、ロッテ「Fit’s」のCMなど、見る人が思わず笑顔になるような振付を手がけてきたパパイヤ鈴木さんは、「子どもを自然の中で育てたいから」と2012年に沖縄に移住しました。12月23日(水・祝)公開の『映画 ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』に声優として出演されたパパイヤさんに、国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』の魅力、そして沖縄に引っ越したことで家族に生まれた変化などをお聞きしました。
誰もが共感できる『ちびまる子ちゃん』の魅力
世界各国からホームステイにやってきたお友達と、まる子は京都・大阪旅行などでたくさんの友情を育むが……
——『映画 ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』は笑って泣けて、優しい気持ちになれる作品でした。オファーが来たときは、どう思われましたか?
僕は『ちびまる子ちゃん』に、スタッフとして関わったことがあるんです(2004年〜12年のエンディングテーマ『アララの呪文』の振付をご担当)。なので、今回は出演する側のお話をいただいて本当にびっくりしました。
しかも、歴史に残るアニメ『ちびまる子ちゃん』の、23年ぶりの映画ですからね。うれしかったし、自分の中でも、大きな節目になりました。
——ハワイから日本にやってきた「ネプ」という少年役でしたが、役作りはどうやって?
役作りはしてません(笑)。
——食いしん坊の役柄がハマっていましたが。
そう、食いしん坊キャラですから(笑)。
本当は、太っている子の声はどうしたらいいかな、とかいろいろ考えたんですよ。でも監督から「ストレートに、そのままで」と言っていただいたので、ものすごくやりやすかったです。
パパイヤさんが演じたのは、ハワイからやってきた食いしん坊のネプ。役作りはしていないという
——完成した作品をご覧になっての感想は?
台本を読んだときに3度くらい泣いたんですけど、さらにボリュームアップして泣きましたね(笑)。
——どういうところにグッと来たんでしょう。
時間って、二度と取り戻すことができないもの。僕はそんな時間のせつなさが昔から好きなんですが、この映画はまさに、戻れない子ども時代を思い出すような作品。子どもは純粋な気持ちで見れて、大人は、ピュアな子どもに戻って見ることができるんじゃないかな。
──ちなみに、パパイヤさんのお子さんは『ちびまる子ちゃん』をご覧になったりは?
もちろん見てます。子どもは、いろんなものに興味を持っては、すぐに飽きるものじゃないですか。でも『ちびまる子ちゃん』は、小さい頃からずっと見てるんですよ。何でなのかなって思うんですけど。
──なぜだと思いますか?
寅さん(映画『男はつらいよ』)に近いのかもしれませんね。自分たちの生活に近い「日常の世界」が描かれているので、「こういうこと、あるよね」と誰もが共感しやすい。だから見やすいし、中毒性みたいなものもある気がします。