沖縄にいる間は、家事も育児も
——パパイヤさんのお仕事は、東京が中心ですよね?
東京と福岡が中心で、沖縄にいられるのは月に1週間くらいです。ただし、家族が東京や福岡に来ることもあるので、わりと一緒にいますね。
——仕事と育児の両立はどうやって?
それは僕より、奥さんが大変。出張に出て沖縄に帰ると、「こんなことがあって…」と、ずーっと話されるんですよ。やっぱり、鬱憤が溜まるみたいで。僕の一番の仕事は、その話を「そうか、そうなんだ〜」と、ちゃんと聞くこと。
——家事・育児で、パパイヤさんの担当は?
子どもの送り迎えと、家事。家にいられる期間は、ご飯を作るのも、片付けるのも、僕がやるようにしています。とはいえ、洗い物が残っていたりしたら、奥さんがやってくれる。そこは特に決めないようにしてるんです。決めちゃうと、決め事になっちゃうから。
——やった、やらないで、モメることも出てきますね。
ええ。子どもたちにも言うんです。「今はパパが洗い物をしてるけど、誰がやったっていいんだ。みんなでやることなんだから、できることはやりなさい」と。そうすると、娘は「そうだよね」と言って手伝ってくれる。息子はまだ「えー!?」とか言ってますけど(笑)。それでも、「じゃあ、犬の散歩くらい行ってこいよ」というと、犬の散歩には行くんです。自分がやれることは、ちょっとずつでも、自分でやる。それも、ウチの子育てかなって思います。
「こんな子にしたい」と思ったら、まずは自分!
──お子さんには、どんなふうに育ってほしいと思っていますか?
娘はウチの奥さんのように、息子は僕みたいになってほしいと思ってます。なぜかというと、僕らは今、幸せだからです。今ある現状を、とても幸せだと気づいている。これが、一番、大事だと思うんです。だって、幸せって、なるものじゃなくて、気づくものじゃないですか? 将来、どんな仕事をしてもいい。「今、自分は幸せだな」と気づける人間になってほしいですね。
——最後に、働くパパとママに向けて、パパイヤ流・育児の秘訣を。
いやあ、子育てって教科書がないから、難しいですよね! でも僕は、子育ては育て合いだと思ってるんです。親が子どもを育てるんじゃなくて、家族が、みんなで育つ。だって親は、子どもから教わることが、いっぱいありますから。
あとひとつ言えるのは、子どもができないことは、自分ができないことだということ。たとえば片付けができない子は、親がまずできてない。
——そうかもしれません(笑)。
自分ができてないから、頭にくるんですよね(笑)。「遅刻するよ!早くしなさい!」とよく怒る親は、自分も時間にルーズなところがあるはず。だから、「子どもにこうなってほしい」と思ったら、まず、自分がそうならないと。子どもに英会話をがんばってほしいと思ったら、まず自分が英語をしゃべれるようになる。そういう意識を持つことが大事だと、僕は信じてます。
(文/泊貴洋・写真/中川真理子)