ここまで進化したネット写真サービス
フォトクリエイトは、今年の2月に、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を利用した写真「snapair(スナップエアー)」と専用のスマホ向けアプリを発表しました。写真にスマホをかざすと、その写真の撮影前の6秒間のショートムービーが、スマホで再生されます。「動画ではなく『動く写真』と、とらえています。ITの力で、さらに家族のコミュニケーションを活性化させるのが狙いです」と大澤さんは話します。
大澤さんは、「当初は、壁貼りと比べて便利なサービスを作ることが目的でしたが、サービスを始めてみると、お客さんから『写真のおかげで夫婦に会話が生まれた』という声を多くいただきました。こうした声から、コミュニケーションツールとして、写真が持つ力を再認識できました」と語ります。
そこで、フォトクリエイトでは、「写真を通じたコミュニケーション」をより深掘りするための『きずなプラスプロジェクト』を2015年11月に発足させ、さまざまな活動を行っています。具体的には、写真を通じた家族のコミュニケーションに関する実態調査や、家族に会話が生まれる良い写真を増やすための取り組み(親子写真教室や撮影会などの開催)、写真を通じたコミュニケーションを深めるための新しいサービスの開発---などです。新しいサービスとしては、例えば、以下のような機能を開発中だそうです。
●コミュニケーション機能
写真をメッセージに添付して送ることができる機能。子どもの成長を家族や友人と共有できる。
●家族アルバム
Web上でアルバムを作り、家族やおじいちゃん、おばあちゃんと共有できる機能。
●タイムカプセル機能
「将来、子どもが大人になったら見てほしい写真」「子どもが見たいと思う写真」を選び、年月日を指定して登録すると、メールや郵送で写真が届く。
●ライフステージ通知
小学校卒業、成人式、結婚式などのライフステージごとに、子どもの頃の写真やフォトブックが届く。
このように、ネット写真サービスは、あなたが思っている以上にコミュニケーションツールとして進化しつつあります。
大澤さんによると、フォトクリエイトでは、家族が笑顔になる写真こそが、良い写真ととらえているそうです。「保護者の方に、どういう写真が選ばれているかを分析することで、写真に求められるノウハウをどんどん蓄積し、カメラマンにフィードバックすることで撮影に活かしてもらっています」。
ネット写真サービスなら、自宅でゆっくりくつろぎながら、パパとママと一緒に、子どもも一緒に写真を選ぶことができます。「このとき、なんでこんなにおもしろい顔をしたの?」「緊張していたの(笑)」などと、園の様子を子どもから詳しく聞くこともできることでしょう。保育園での我が子の「良い写真」を通じて、家族に笑顔がどんどん増えていきそうです。
■スナップスナップ『親・子ども・先生 きずなプラスプロジェクト』
(文/西山美紀、写真/フォトクリエイト)