こどもOSとは
子どもは生まれながらに五感をフルに活用し、周りの人間や環境を感じながら必要な情報を自分の中に取り入れ、成長していく。こうした子どものもつ純粋で直観的・本能的な思考や行動、感性をコンピュータを動かす基本プログラムのOS(オペレーションシステム)になぞらえて「こどもOS」と名づけた。その能力を最大限に発揮してより豊かで楽しく、安心できる社会や環境を創造したいという思いから発足したのが、キッズデザイン協議会に設置した「こどもOS研究会」だ。
研究会では子どもたちと一緒に町のお散歩会を催し、子どもの行動を観察。既往の研究からの知見も踏まえて、「こどもOSランゲージ」(こどもOSの実例集)と、街や住まい、建物を“プレイフル”にするための「デザイン指針」、および、危険やリスクを避けるための「安全・安心指針」をまとめた。
キッズデザイン協議会が販売している「こどもOSランゲージ」。冊子と22枚のカード(プレイフル・デザイン・カード)から成る
(文/大森広司 写真/中川真理子)