子どもはやっぱりお母さんがいちばん
名作絵本約100作品を生み出した児童文学作家・中川李枝子さん。「最新刊『ママ、もっと自信をもって』が、お父さんお母さん、保育士、先生たちのお役に立てたら」と語る。
地域の子どもたちのために、青空保育を引き継ぐ形で1956年に開園したみどり保育園ですが、美濃部亮吉さんが都知事になり、「ポストの数ほど保育園を」という政策が実行されると、近くにも立派な公立保育園ができるようになりました。もう無認可の時代は終わったと判断した天谷先生と私は、みどり保育園を1972年に閉園することに決めたのです。
駒沢グラウンドで保育園を始めてから、17年が経っていました。
閉園したとき、寂しくなかったか、と聞かれますが、とんでもない。みな成長して元気に巣立ちました。天谷先生と私はもう自由。安堵と解放感で大満足でした。天谷先生はやっと枕を高くして眠れるようになったとか。
私もお母さんに負けないくらい子どもたちがかわいくて、365日24時間預かりたいぐらいでした。
日本一の保育士になれたかどうかは疑問ですが、17年間、子どもにみっちりと鍛えられたのは確かです。そしてわかったのは、子どもはお母さんが大好きということ。私もお母さんに負けないくらい子どもたちがかわいくて、365日24時間預かりたいぐらいでしたが、私がどんなに愛しても、いちばんはお母さん。
子どもは本当にお母さんが大好きなのです。