月経は喜ばしいこと。初潮がきたら「毎月、大変ね」はNG
ひと昔前は女子が初潮(女性の初めて月経)を迎えると、赤飯を炊いてお祝いをしていました。赤飯を炊くことには「邪気を払う」「栄養を取る」など諸説あるようですが、祝うのは「子孫を残す能力がついた」からという理由が大きそうです。
初潮のお祝いに赤飯を炊く由来には「邪気を払う」「栄養を取る」など諸説あります
初潮のお祝いに関しては、「ケーキを買ってきた」「おすしを食べに行った」と家族皆でするのか、「父親に知られたくない」「男きょうだいに知られたくない」などの理由で、母親と娘だけでそっと情報を共有するだけがいいのか、意見が分かれるところです。
“人間と性”教育研究所所長などを務める金子由美子さんによれば、本来は「“赤ちゃんを産む体の準備”が始まったということは、とてもうれしいことのはず。少なくとも“毎月大変よ~! 面倒ね!”などと否定的なことは言わないように」と言います。月経を嫌がるようになると、その後の生育に影響が出てきかねないので、あくまでも月経は喜ばしいこととして、子どもと一緒に喜ぶ姿勢でいたほうがいいのです。
また女性の皆さんはよくご存じの通り、月経は健康のバロメーターの一つでもあります。周期が不安定な人もいれば、10代のうちから規則正しくとはなかなかいかないものです。
「20歳ごろには安定するということを教えてあげてください。ただ、生理がこない月があったら“すぐに教えてね。もしかしたら健康に問題があるというサインかもしれないから”と伝えるといいと思います」とアドバイスする金子さん。
女子の初潮の平均開始年齢より、男子の精通平均は1~2年遅め
ちなみに、大阪大学大学院人間科学研究科・比較発達心理学研究室による「発達加速現象の研究-第12回全国初潮調査結果-(平成23年2月第13回全国初潮調査資料)」によれば、2008年時点で平均初潮開始年齢は12歳2~3カ月。女子の体が変化する時期に対して、男子の精通(男性が初めて射精すること)は約1~2年遅めなのだと言います。でもこの精通について、特に母親はいつ始まるのか、どう対応するのか全く想像がつかないということも多いのでは?